中国を走る現役SLを訪ねる旅(その8;「上游」型1091号機と1196号機)
▲赤い星を頂く「上游」型蒸気機関車1091号機。
2011年6月11日、SLを駆逐したもの。
引き続き、北票煤業鉄路運輸部倉庫からお届けします。
ここの倉庫にはもう2両、「上游」型が保管されています。1091号機と1196号機です。この2両は、他の2両(1004号機と1550号機)と違って、埃のかぶり具合や油のツヤが失せているところなどからすると、現役から退いてからしばらく時間が経っている様子。今のところ解体されるという感じではなく、ただこの倉庫に置かれているという風情ですが、今後どうなるのかはわかりません。
それではしばらくこの2両の写真をごらんくださいませ。1091号機のほうは最前面煙突前に赤い星を頂いています。現役時代はもしかすると特別の愛称が付けられていたかもしれません。
運転台下から。
炭水車、でかい。
こちら1196号機。
真横から。
片隅でひっそり。
真後ろから。
この倉庫には、塗装も艶やかな「東風5」型ディーゼル機関車が1台いて、整備を受けていました。「東風5」型ディーゼル機関車は駅構内の入れ替え作業などで主に活躍していますが、遼寧省丹東と北朝鮮の新義州とを結ぶ短距離の国際列車の牽引などにも使われています。
形状は日本ではほとんど見られないアメロコタイプで、入換機とは思えないほどでかくていかついです。全長18mで自重は135t。ここにあるのはDF5-1061号機です。この「東風5」型ディーゼル機関車を北票煤業鉄路運輸部が導入したがゆえに、蒸気機関車の撤退が始まったのです。北票煤業で走る蒸気機関車は風前の灯火。いや、もう既に完全引退になってしまったかもしれません。
東風5型の顔。