春の帰省の旅日記（その18；485系急行「能登」）
▲ 2011年4月30日、強風の富山駅。
この日の富山は終日暴風が吹き荒れていました。16:20着のANA887便で富山入りしましたが、着陸直前まで風であおられ、着陸できないかと思うほどでした。
その暴風は空港から富山市内に入っても続き、夜が更けても収まりません。
そんな強風の中、用事を済ませた僕は富山駅へやってきました。富山での用事が済んだので青森へ帰るのですが、富山にどれぐらい滞在することになるか事前にははっきりわからなかったので、帰りの足は確保しないままでの富山入りでした。結局用事は翌日までは持ち越さなかったので、その日のうちに富山を離れることにしたのですが、残念ながら寝台特急「日本海」は満席。キャンセル待ちをかけましたが、大阪、京都出発時点でほとんど埋まったのでしょう、いくら待っても空席は出ませんでした。それならば次善の策は急行「能登」＋大宮から「はやて」コース。GWに入ったことで急行「能登」は運行されており、東北新幹線は前日の29日に全線での運行を再開していたので、485系になって臨時列車化された「能登」にはまだ乗ってことがなかったこともあり、このコースに決定です。
富山らしい愛称が並ぶ。 ホームに案内放送が流れて間もなく、高岡方にヘッドライトが見え、それがゆっくりと近づいてきて、国鉄色の485系がボンネット時代と同じトレインマークを光らせて富山駅6番線ホームに到着しました。1号車の乗車口には女性グループが待ち構えていて、グリーン車へと乗り込んで行きました。
僕が指定されたのは2号車です。
正直言って、GWが始まった土曜日なのだから、「能登」の車内は混んでいると思っていました。しかし、2号車の車内に入ってみると、ガラガラ……ラ。なんでこんなに空いてるの。
ま、しかし、乗る側からすれば空いているのはありがたい。このあともたいした乗車はあるまいと踏んでシートを回転させ、ボックスシートにして両足を投げ出します。これで快適度もかなりアップ。
富山の地ビール「宇奈月ビール」などを飲みながら、久しぶりの座席車で過ごす夜行列車をじっくり味わいます。列車は滑川、魚津、黒部、入善、糸魚川とこまめに停車していきます。平日なら富山県東部への帰宅需要があるのかもしれませんが、土曜日の夜ではその利用もなく、誰も乗ってくる気配がありません。
00:38、 糸魚川到着前におやすみ放送があって車内は減灯となりましたが、本を読むのに差し支えるほどではありません。00:38到着の直江津まで心地よい揺れに身を任せながら読書を続け、直江津を発車するのを機に眠りに就くことにしました。
思いの外よく眠れ、途中うつらうつらとしたところもありましたが、意識がはっきりとして目が覚めたのは熊谷到着のときだったでしょうか。それから再びうつらうつらとし、05:53の大宮到着前に入るおはよう放送で折り支度です。窓の外はもうすっかり明るくなっています。
よく見ると、このシートの柄、見覚えがあります。今を去ることけっこう前の2004年10月30日、上野から会津若松まで9121M快速「フェアーウェイ」に乗った時もこの柄のシートだったはず。あの頃の快速「フェアーウェイ」は快速「ムーンライトえちご」の間合い運用でしたね。6年半前に1度だけ乗ったことのある車両に今回偶然再会したということです。いや、なんか、うれししですね(^^)。
見覚えのあるシート。
▲大宮到着前におはよう放送が入り、車内は降り支度モードに。夜行列車で迎えるけだるい朝。