東風4型ディーゼル機関車
▲「東風4型」ディーゼル機関車、やっぱかっちょええなあ。
2011年4月10日、北京駅到着。
盤錦北駅を発車した動車組D6次列車は、高速専用線を快調に走ります。
D6次列車は、始発の瀋陽北を出発すると、停車駅は盤錦北と錦州南の2駅だけで、あとは終点北京になります。瀋陽北から北京まで698kmの所要時間は4時間07分で、表定速度は170km/hですが、実走速度にはムラがあります。
遼寧省内は、かつて「中華之星」という独自開発の高速鉄道を走らせるために高速専用線を造ったもののあえなく失敗したのですが、軌道そのものは残っているので、これを使って高速走行ができます。この区間(瀋陽北~秦皇島)はだいたい240km/hぐらいまで速度を上げて走ります。しかし、秦皇島から先、河北省内と北京市内にはまだ専用線がないので、在来線の軌道を普通の客車列車や貨物列車に混じって走るのでどうしても速度を上げられず、早くても160km/h内外にまで速度が落ちてしまうのです。しかし、中国の鉄道は高速鉄道でも線路脇に防音壁なんかないし、両側には広大が土地が広がっているので、200km/hで走ろうが300km/hで走ろうが、あまり速さを感じないんですよね。
さて、僕の乗ってる16号車の一等車のシートですが、一見、「はやて」のグリーン車シートに似ていて、快適そうな感じがします。しかし、シートカバーはずれずれで、リクライニングボタンがカバーの内側に入ってどこにあるのかわかんなくなっちゃってるし、頭を当てる部分のクッションは柔らかすぎてなくても同じだし、構造が全体にしょぼすぎて、座ったり立ったりするたびにシート全体がぐらぐらします。「人間工学に基づいた快適シート」なんてものは中国にはまだ存在しないようです。
一見快適そうなんだが……
なんか窮屈に見えますよね。
さて、D6次列車は18:05、終点北京駅の7番線に到着しました。北京駅に到着するのってすごい久しぶりだなあ。4年ぶりぐらいかも。北京駅は行き止まりの駅なので、ホームが櫛形に並んでいます。
16号車は先頭車両なので、すぐに先頭の顔を見に行けます。北京と中国東北地方を結ぶ高速鉄道China Railway Highspeed、略してCRHは、CRH5型という仏アルストム社と技術提携して製造された車両が充当されています。CRH共通の愛称は「和諧号」なので、先頭のボンネットには「和諧号」という文字が入っていて、ださいです(^_^ゝ。
CRH5型「和諧号」。
北京駅のホームは行き止まり。
そんな「和諧号」なんてどうでもよくって、そんなことより隣のホームには客車列車が入っています。サボを見ると、18:16発の大連行きT225/T228次列車のようです。後ろのほうの半分ぐらいは普通座席車ですが、むちゃくちゃ混んでいて、デッキや通路も立ち客でいっぱいです。大連までは1,045km、所要11時間26分ですが、その間ずっと立っていく乗客も多そうです。
そんなT225/T228次列車が入っている8番線ホームの行き止まり部分には、「東風4型」ディーゼル機関車が大連行きの客車から切り離されて停まっています。T225/228次列車を機関区から牽引して入線させた機関車です。北京駅には機回しのための側線はないので、客車が発車していかないと機関車は身動きがとれません。
それにしてもオレンジ色の「東風4型」、僕がいちばん好きな車両の一つです。今もまだ健在で元気に活躍しているのにお目にかかれてうれしいです。機番は2420号機となっています。ああ、この機関車に牽かれて旅に出てみたい!
和諧号と東風4型、並ぶ。
▲北京駅6/7番線ホーム。右が到着したD6次列車。天井の高さが中国らしい。