【社説】せめて少し北海道らしく。
▲新千歳空港内「王華」の「鴨ガラ昔風ラーメン」。
3月15日、ようやく青森を脱出し、まずはなんとか無事に新千歳空港までやってきました。午前11時前に到着しましたが、北京行きのCA170便は13:50発なので、かなり余裕があります。そこでまずはお昼の早メシです。
新千歳空港内には数々のショップやレストランがあります。こういうのがたくさんあるのはもちろん羽田空港や伊丹空港とかだって同じですが、新千歳空港の場合は北海道ならではの食べ物がずらりと並んでいて、どこで何を食べようか買おうかと迷う度合いが高い空港です。
大地震に遭遇して落ち着かない数日を送ってしまったので、最後にせめて北海道らしいおいしいものを食べてゆっくりしたいと思い、まずはラーメンを食べましょう。
新千歳空港ターミナルビル内には「北海道ラーメン道場」というエリアがありましたが、昨年8月をもって一時閉鎖となり、今年6月のリニューアルオープンを目指して現在は改修中です。そうなると新千歳空港内には現在ラーメン店は場所がばらばらに3店舗があることになりますが、とりあえず「北海道ラーメン道場」入口に以前からあって今回の改修工事を免れたと思われる「王華」に入りました。
「王華」新千歳空港店。
北寄貝ラーメンやらししゃもラーメンやらご当地っぽいものもあるようですが、スープはあっさり鴨ガラとこってりとんこつの2種類。とんこつがダメな僕はもちろん鴨ガラの「鴨ガラ昔風ラーメン」を注文。滝川産の合鴨と支笏の秘水で練りあげた北海道産小麦ホクシン100%の麺がウリです。
確かに昔風な感じ。
スープを一口飲み、麺をずるずるっとすすったら、なんかほっとした。「ああ、やっとラーメン食べられた」って感じ。11日に大地震に遭って以来のこの数日、やっぱり知らず知らず心理的に緊張してたんでしょうね。それが、ラーメンを一口食べたら、その緊張がほろりとほどける感じがして、それから少し元気が出る感じがして、これってラーメンの効用の一つかもと思いました。暖かいものがろくに食べられていない被災地の避難所の人たちに今すぐあつあつのラーメンを食べさせてあげられたらなと心から思いました。
麺は中太かしら。
やっとラーメンを食べることができて心からほっとしましたが、ラーメンだけで新千歳空港を終えてしまうのはもったいないのでもう一品何か食べようと選んだのが、同じフロアの滑走路が見える窓寄りのエリアにある「キタカレー」のスープカレー。「キタカレー」の新千歳空港店は、フロアをパーティションで仕切っただけの店舗になっています。
右の窓の外のは飛行機。
スープカレーが北海道(というか札幌?)の名物になって以来、食べてみたいものだとは思っていましたが一向に食べる機会がなかったので、スープカレーには今回が初挑戦。最初から期待感はなく、まあネタづくりのつもりです。だって、カレーはやっぱりどろりとしたルーがごはんに絡みついてるのを食べるのがやっぱりいちばんだもの(^^)。
というわけでスープカレー。
あ、このカレー、野菜が多くていいですね!じゃがいも、ニンジン、ブロッコリー、ナス、シメジがごろごろ入っています。特にナスってのがいい。カレーにナスってけっこう合いますよね!
ごろごろ入っているのは野菜だけではありません。その野菜に隠れた皿の底には、柔らかく煮込まれた鶏モモが丸ごと一本入っていて、これまたなかなかけっこう。
鶏モモ丸ごと一本。
食べ方は、ふつうはスープカレーをスプーンですくってごはんにかけて食べるのだろうと思われますが、スープだけにごはんとの絡みが悪い。そこで僕は、ごはんのほうをスープカレーのほうに漬けて食べてみた。ま、一種の雑炊のような感じの食べ方ですね。このほうが最後まできれいに食べられるような気がしましたが……
店内には、空港利用客の他に、空港内で働いている人たちも途切れなくランチにやってきているようでしたが、スープカレーを注文している人が誰もいない…… たまたまかもしれないけれど、ま、そういうものかもね。とにかく僕はおかげさまでおなかいっぱい!ごちそうさまでしたー。
▲野菜がごろごろとたくさん入っているのはgood。特にナスがいいね。