2011年お正月はニッポンで(その39;年末の下灘駅)
この記事は3月3日に書いたものですが、3月30日に追記しています。これまで別の記事を掲載してきたため、「2011年お正月はニッポンで」の連載をしばらくお休みしていましたが、今日30日から再開します。また引き続きよろしくお願いいたします。
というわけで2010年12月29日、下灘駅。
アナゴ焼きを食べてもう帰ってもいいくらいの気分になったんですが、まあそれでもせっかく来たから目的地まで行ってしまいましょう。その目的地は「下灘駅」です。
下灘駅にはもう何度も訪れていますが、今回はわりと久しぶりです。かつて青春18きっぷのポスターに3年連続で取り上げられた栄誉ある駅、下灘。あまりにも有名なので、わざわざここで取り上げるまでもない駅だけれど、何しろ好きな駅の一つなので、今回も写真を並べていこうと思います。
まいどおなじみ。
今回は、せっかく松山まで来たので久しぶりに下灘駅まで足をのばしたかったのですが、内子線経由のショートカットができてからすっかり過疎路線となってしまったこの区間へ列車で訪れるのはかなり不便なので、今回は涙を呑んで列車をあきらめ、車での来訪となった次第です。
ポスターにもあったカット。
この頃から強い寒気が入り込んできて、大晦日には北陸、山陰、九州にかけての広い範囲で記録的な大雪となったわけですが、この日は伊予灘にも強風が吹き付け、外にいるとかなりの寒さ。雨(または雪)は降らなさそうですが、とにかく寒風にさらされると、寒い!愛媛に来てこんなに寒さを感じたのは初めてかも。
風の強い寒い一日だった。
そんな寒い日に、駅舎の中ではおばあちゃんが一人、黙々と花を生けていたのが、今回は印象的でした。
無人になって久しい駅舎は、四季折々の写真や愛好家が詠んだ俳句が壁に掲示されてあったりして、近所の人たちに大切にしてもらっているようです。そして、お正月が近いこの日は、さらに盛り花が生けられて、駅舎の中は華やかさを増していたのです。生け終わったおばあちゃんは、切り捨てた茎や葉をまとめてきれいにして駅舎を去っていきましたが、そこには「人生の 終着駅が 近ずきて 感謝で活ける もてなしの花」という自作の歌と「大正琴仲良し三人組 合掌」という署名が添えられていました。仲良し三人組に花を生けてもらえて、下灘駅はしあわせですね!(^^)
駅舎内には花やら俳句やら。
▲大正琴仲良し三人組、みなさんこの近所の方々でしょうか。これでお正月の準備も万端。