2011年お正月はニッポンで(その33;上臼杵駅)
2010年12月28日、日豊本線のダイヤ乱れる。
大分駅で「九州横断特急4号」を降りてみると、強風の影響でダイヤが乱れていました。特に特急「ソニック」の乱れが大きいようです。普通列車にも多少の影響が出ていて、14:30発の幸崎行き4645Mも遅れています。14:30着の日出(「ひじ」って読むんですね)行き4642Mもまだ着いていません。
815系日出行き4642M。
臼杵行き4647Mも815系。
大分圏もすっかり815系全盛という印象です。815系の正面の顔をじーーっと眺めていると、その形がだんだんNHKのどーもくんに見えてくる気がするのは僕だけでしょうか。
4647Mは大分で2分停車し14:51発車が定刻ですが、後続の「ソニック」を受けるためか、発車が少し遅れるとのアナウンス。いったんシートに座ったものの、再びホームに降りてみます。確かに風は強いようですが、ホームにいるぶんにはそれほどの大風には感じません。815系に乗るのはかなり久しぶりですが、その外観といい、車内のドアの内側に塗られた鮮やかなイエローといい、JR九州の個性を感じないわけにはいきません。
815系車両の車内。
4647Mは少し遅れて大分を発車しました。2両編成ですが乗客は多くなく、ロングシートでも余裕で座って行けます。
3つめの駅は鶴崎。ここで5014M特急「にちりん14号」の到着を待ちます。向こうも少々遅れているようで、ホームに降りて少しうろうろできるぐらいの停車時間がありました。大分では青空が広がっていたのに、もうここでは空はどんよりと曇り、今にも雨が落ちてきそうな不穏な天気に変わっていました。
大分から3つめは鶴崎。
交換待ちでしばらく停車。
ホームは駅舎よりも階段で数段高くなっているので、ホームから駅舎の屋根が見渡せます。真っ黒い瓦屋根の木造駅舎で、大きく張り出した軒の下にはこれまた木造のベンチが置いてあり、鉄道模型のシーナリー用のような典型的な昔ながらの駅舎です。
ホームと駅舎には段差あり。
階段を下りて駅舎へ入ると、駅舎の中はまさに昭和の駅という感じ。プラスチックのベンチと自動販売機はいたしかたありませんが、白壁に木の柱、窓枠もサッシじゃなくて木のまま、高い天井から蛍光灯が無造作に吊されているのも一興です。4647Mは20分ほど遅れて上臼杵を発っていき、本来ならそれが臼杵で折り返し、15:51にやってくるはずの大分行き1642Mを待つ人たちがその待合室で所在なげにしています。
なんともレトロな駅舎内。
上臼杵駅はこのブログでは2回ほど登場しているでしょうか。大林宣彦監督の"大分三部作"の第一作「なごり雪」で臼杵駅の駅舎としてロケが行われたのがこの上臼杵駅です。本物の臼杵駅のほうはコンクリートの四角い箱のような駅舎なので、上臼杵駅のこの古い木造駅舎が使われたのでしょう。駅前にはこれまた樹齢どれほどかと感心するほどの立派な木があり、上臼杵駅の風格をさらに高めています。あと4日でお正月ということで、駅正面には門松が飾り付けられていました。何度でも訪れたい駅の一つです。
▲こういう駅が日常にある生活っていいだろうな。門松がもう飾ってありました。