毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2011年お正月はニッポンで(その29;温泉糖)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145511.jpg ▲米粒が立ったごはんというのはこのようなものを言うのであろう。

 2011年12月28日、がっつり朝食。

 長湯温泉の丸長旅館で一夜が明けました。障子を開けると芹川のせせらぎが聞こえてきます。もちろん朝風呂からスタートします。朝風呂って贅沢の極致ですよね。

 でもって、朝食はゆっくりめに朝8時からいただきます。朝食場所は前夜の夕食と同じ1階の食事処の個室です。ごはんをよそってテーブルに就くと、まずは左から鰹節を散らした大根おろし、青菜のおひたし、鰹節をまぶした昆布の佃煮、サラダ、香の物が並んでいます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145428.jpg このお盆からスタート。
 
 朝食ですから取り立ててスゴイものが出されるわけではありませんが、やはりいくつか丸長旅館さんならではの特色があります。

 まず、卵料理にいくつかチョイスがあり、前日の夕食時に決めておきます。温泉卵、目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグもあったかな、のチョイスで、僕は今回は卵焼きです。席に就いて朝食が始まると、味噌汁などの温かいものはあとから運ばれてきますが、卵焼きも焼きたてが運ばれてきて食卓に並びます。卵焼きはサラダの隣に出され、香の物の隣は煮物です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145453.jpg 焼きたて卵焼き。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145449.jpg これぞ日本の朝食である。

 手作りのざる豆腐もここの朝食ではずせないものの一つ。竹籠にこんもりと盛られたあつあつの豆腐は、薬味も付いてはくるけれど、そのまま食べたほうがおいしいんじゃないかと思うくらい濃厚でおいしい豆腐です。ちなみに僕は、こういうあつあつのおいしい豆腐は、塩をぱらりとかけるだけで食べるのがいちばんおいしいと思っております。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145432.jpg 手作りざる豆腐。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145459.jpg あつあつを小鉢によそって。

 しかし、ここの朝食で僕が最も気に入っているのが、白いごはんです。以前もこのブログでご紹介したことがあるのですが、それぞれの宿泊客の朝食の時間に合わせて陶器の釜で炊きあげるお米は、一粒一粒がきちんと立っていて、食味、食感ともに実に豊か。おかずなんかいらないくらいです。どこの米か忘れましたが、九州産の米だったかな、新潟から取り寄せだったかな。お米があまりにおいしいので、釜の中の米を毎回完食してしまうんですよね~。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145437.jpg 炊きたてのお米入ってます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145444.jpg ふっくらしゃっきり。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145504.jpg おかずなんていらない。

 いつものようにごはんもおかずも完食しまして、食後のコーヒーです。僕は大のコーヒー好きですが、飲むときはいつもブラック。砂糖もミルクもいらないのですが、ここで出される砂糖には少々興味を惹かれます。砂糖壺に入っているものは、一見こんぺいとう。これは「温泉糖」と呼ばれる砂糖菓子で、長湯所在の「三村製菓舗」が長湯温泉の温泉水と砂糖と卵で作る長湯名物。ほんのりした甘さとしゅわしゅわと溶ける口当たりは砂糖菓子としてそれだけを食べるのももちろんアリですが、こうしてコーヒーや紅茶に入れるのもアリ。長湯温泉ならではのコーヒーが味わえるというわけです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818145516.jpg ▲食後のコーヒー。「温泉糖」が出されます。それだけ食べてもなかなかおいしい。