毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

今日の爆竹屋さん。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212257.jpg ▲四角い箱のすぐ上に載っている円形のが確か5000発の爆竹だったような。

 今日2月2日は旧暦の12月30日、大晦日です。明日は旧暦の元日で、中国では旧暦のお正月を「春節」といい、中国人にとって一年で最も重要な行事です。帰省ラッシュ春節休暇を利用した旅行でのべ10億人が移動するとも言われ、商売好きな中国人もこの時期ばかりは店を閉め、家族親戚が一堂に会して、大晦日は「年夜飯」と呼ばれる年越しのごはんを食べながら、中央テレビ局が20時から放映する「春節聯歓晩会」という大型娯楽番組を見て、夜11時を過ぎたぐらいから爆竹を鳴らし、花火を打ち上げ、元日になったら餃子を食べるというのが中国人の最も典型的かつ伝統的な年越しの過ごし方です。

 そんなわけで、春節を迎えるには爆竹と花火が不可欠なのです。北京市内は爆竹や花火をやっていい時間帯などがかなり厳しく制限されていますが、街角には爆竹・花火売りのテントがあちこちに登場しています。今日はその北京の爆竹屋さんをご紹介します。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212234.jpg テントで元気に営業中。

 北京の自宅から歩いて2分ぐらいのところの歩道の上に爆竹屋さんのテントができてましたので、今日の午後にちょっと言ってみました。「熊猫烟花朝陽区烟花爆竹零售点」という看板がかかっています。「パンダファイヤーワークス朝陽区花火・爆竹小売り場」というほどの意味でしょうか。赤いエプロンと赤い毛糸の帽子の売り子さんたちが忙しく立ち働いています。

 カウンターの上にはど派手な包装の数々の花火が所狭しと並んでいます。日本で夏によく遊ぶような小ぶりな打ち上げ花火(火花をぶわーっと吹くようなのや小さい火玉が10連発ぐらいで上がるようなの)がズラリです。
 一方、カウンターの内側にいる、店の主人とおぼしきおじさんの後ろの棚には箱モノがズラリ。こちらは日本でもあるようなちゃちな打ち上げ花火ではなく、かなり本格的な打ち上げ花火。けっこう大きな火玉が大音響とともに20連発とか30連発とか上がるやつです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212238.jpg 花火がずらり。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212314.jpg 棚には打ち上げ花火。

 テントの外の壁沿いには更に大きな箱が積んであります。こうなるともう花火大会で上がるような本格的な花火とそう変わりません。かなり高いところまで火玉が上がり、爆音とともに大輪の花が咲き、「たーまや~」となります。60連発で798元(=約1万円)とか、100連発で998元(=約1万3千円)とか、派手な値段が付いています。日本人だって個人でこんな高い花火は買ったりはしないでしょうけれど、中国人はどんどん買います。ばんばん買います。花火と爆竹に何千元も使います!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212318.jpg この箱、全部打ち上げ花火。

 花火もいいですが、僕としては、春節はやっぱり爆竹です。いちばん少ないもので1000発、次が2000発でしょうか。2000発のには52元(=約670円)という値段が付いていますが、お店の人に「これなら45元でいいよ!」と言われました。
 1000発と2000発の爆竹は束ねてある感じで細長い包装になっていますが、それ以上のものになると、丸く巻いてあります。冒頭1枚目の写真は3000発と5000発のものだったと思います。3000発には158元、5000発には378元という値段が付いてます。爆竹ですがけっこういい値段です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212309.jpg こちらかわいく1000発もの。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212305.jpg 2000発になるとけっこう厚い。

 そして、カウンターの下に立てかけてある四角い箱、これがこのテントで最大の爆竹らしく、なんと10万連発!お値段880元(=約1万1千円)は爆竹にかけるお金としては法外なような気がするけれど、中国人はそんなのまったく問題なし。しかし10万連発は鳴り終わるまでどれぐらい時間がかかるんだろう?あなたもパンダ・ファイヤーワークス印の爆竹、おひとつ、いや、10万連発、いかが?(笑)

 さて、今北京は午後6時半。外は真っ暗に日が暮れ、そろそろ爆竹や花火の音が市内に響き始めています。しかしこれはまだまだ序の口も序の口。午後11時頃になれば、空爆でも始まったんじゃないかというすさまじい音と煙と色とりどりの火花に中国全土が包まれます。中国のお正月は、もうすぐです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818212250.jpg ▲パンダ・ファイヤーワークスがお届けするザ・ベスト爆竹10万連発。やってみたい。