毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2011年お正月はニッポンで(その2;お粥にザーサイ)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144026.jpg ▲CA181便の機内食。朝食なのでお粥で軽く。

 2010年12月23日、朝のお粥。

 僕は腕時計を持っておらず、飛行機の機内で携帯電話をオフにしてしまうと、周囲の他人の腕時計を覗き込みでもしなければ時間がわからなくなってしまいます。そんなわけで正確な出発時刻はよくわからないのですが、この日の北京発東京羽田行きCA181便は、乗客はそれほど混んでいなかったものの、最後の搭乗客をしばらく待ったので、定刻の08:40かそれより少々遅れての出発だったように思います。

 さて、僕は実は今回Cクラスに搭乗しました。Cクラスに搭乗なんて言うと「また無理して奮発しちゃって~」とお叱りを受けそうですが、いや、確かに多少奮発しているには違いないんですが、奮発の理由はひとえに荷物が多いことにあります。日本から帰ってくるときはやっぱりいろいろと物資を調達してしまうものですから荷物が多くなり、僕の場合は3回に2回はオーバーチャージを取られてしまいます。Yクラスの荷物重量上限20kgは少なすぎる!しかも、Yクラスだと混雑していてチェックインに時間がかかり、時間がかかった挙げ句にオーバーチャージを支払う手続も加わると更に時間がかかるなど面倒も多いので、今回は最初からCクラスにしたのです。こちらで現地購入する航空券だとCとYの差額もさほど大きくないので、まあ僕でも奮発できる範囲内だというわけです。

 というわけで、この日のCA181便で僕が座ったのは2A席。CAのA321にはCクラスが2×2の4席アブレストが3列の12席が設定されています。もともと小さい機材だし、前後の間隔も広いとは言えず、正直「これでもCクラスか」と思う程度ですが、後方のぎちぎちのYクラスに比べればはるかに快適です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144048.jpg シートはこんな感じ。

 前置きが長くなりましたが、そんなわけで、Cクラスに座りますとまずウエルカムドリンクがいただけます。ミネラルウオーター、オレンジジュース、シャンペンからチョイスでき、僕は朝から飲むのも憚られたのでオレンジジュースをチョイスしました。続いて食事の際の飲み物のオーダーが取られ、繰り返しますが朝から飲むのも憚られたのでホットコーヒーをお願いしたところ、離陸後シートベルトサインが消えるとすぐナッツ類とともに陶製のカップに入ったホットコーヒーが出されました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144014.jpg ウエルカムドリンク。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144019.jpg 食事前の飲み物はコーヒーを。

 そして機内食がサーヴされます。時間帯からして朝食なので、チョイスは2種類のみで、チャイニーズかウエスタンかというチョイスはYクラスも同じで、チャイニーズはお粥で、ウエスタンはスクランブルエッグっぽいのとソーセージがメインだったはず。

 で、チャイニーズをチョイスしたところ、1枚目の写真のようなプレートが配られました。白粥から時計回りに、「塩漬け玉子(アヒルの玉子を塩漬けにしたあと茹で、殻ごと縦半分に割ったもの。特に白身部分がめちゃくちゃしょっぱく、お粥のおともに必須の一品)」、ニガウリの甘酢漬け、フルーツ、そして点心が3種です。点心は左から「焼き肉まん」「シュウマイ」「皮を軽くあぶったあんまん」です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144030.jpg もちろんほかほか温かい。

 この日は北京も雲一つない快晴でしたが、離陸後もずっと天気がよく、天津上空から海上に出て、しばらく行くと左側に遼東半島の先端、大連市街が見え、それからまたしばらく行くと朝鮮半島にさしかかり、仁川空港やソウル市街、そして朝鮮半島を横断して日本海へ抜けるまでがくっきりと手に取るように眺められました。太平洋線などひたすら海ばかりが続く路線なら天気がよくても退屈するでしょうけれど、日本-中国線ぐらいだと機窓の風景が変化に富んでいて、天気がよいとけっこう楽しめていいですよね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144044.jpg 朝鮮半島韓国東岸。

 そうそう、お粥を食べなくては。

 プレートの右上隅にちょこんと置かれているのはアルミの真空パック。中国の機内食でアルミの真空パックときたらザーサイ以外考えられません。国内線Yクラスの紙ボックスで配られるような機内食ならこのザーサイはパンにはさんで食べるところですが、今回は塩漬け玉子とともに重要なお粥のおともです。

 アルミの袋を開けて中のザーサイをお粥の上に載せていただきます。なかなかおいしい。塩加減もほどよく、温かいお粥が胃に優しい感じです。僕はあまりお粥が好きではなく、お粥天国中国で暮らしているのにお粥はほとんど食べません。香港や広東など南方のお粥はしっかりダシがきいたおいしいお粥ですが、北方のお粥は別名「稀飯」と呼ばれるように、味がなく飯粒がすっかり溶けてしまったようにさらさらと水っぽいものが普通で、だから漬け物や塩漬け玉子などと合わせて食べるわけですが、食べ応えがないこと甚だしい。しかし今回機内食で食べたお粥は日本のお粥に似たある程度食べ応えのあるものだったのでおいしくいただきました。ごちそうさま~。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144034.jpg 白粥とザーサイ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818144039.jpg ▲白粥にザーサイを載せて、味のほとんどないお粥をほどよい塩気でいただきます。