今日のランチは「爆」系列(前編)
▲北京の我が家の近所にできた食堂「爆肚盛」。
2010年12月18日、ランチタイム。
最近、週末によく昼を食べに行く店が家の近所にできました。自宅から歩いて5、6分でしょうか。
比較的大きな餃子&四川料理のレストランと焼き栗屋の間に挟まれたこの場所には、以前はジャージャー麺屋がありましたが、それがつぶれて、9月か10月頃に新規オープンしたのがこの店。その名も「爆肚盛」。爆発の「爆」とか臓物の意の「肚」とかなにやら穏やかでない名前です。
緑色の看板の店がソレ。
「清真」という文字やアラビア文字が看板に記されていることからもわかるとおり、この店はイスラム系の店です。つまり豚肉は一切使わない店なのですね。そしてこのイスラムの店でよく出されるのが「爆肚」で、モツなどの内臓(主に羊の)を茹でた料理のことです。店の入口の右側のガラス窓から中をのぞくと、白衣を着た「麺点師」と呼ばれる麺や餃子や包子を専門に作るコックさんが何人かいて、小麦粉を練ったり麺を伸ばしたりしています。
粉モンコーナー。
店内には4人掛けのテーブルと2人掛けのテーブルがずらりと並んでいて、このへんは以前の店の頃とほとんどかわりません。決して広い店ではなく、個室も奥に一つか二つあるだけのようです。僕は土曜日の11時半頃に行ったのですが、そのときは3つほどのテーブルが埋まっていただけでした。ただ、そのあと客はけっこう切れ目なく入り、意外と人気のある店であることがわかりました。一人でふらっと入ってくる人もけっこういます(あ、僕もそうか)。
店内は広くはない。
さて、ここの看板料理の「爆肚」を食べられない僕が何を注文するかというと、まずは主食の看板料理「門丁肉餅」です。
「門丁肉餅」は、簡単に言うと焼いた肉まんです。上海でよく食べられる「生煎」(または「生煎包」)に似ています。ネギの千切りなどを少し混ぜた牛肉の挽き肉でこしらえた餡を小麦粉の皮で包み、巨大な鉄板で焼いて焦げ目を付けたもので、一つ一つはそれほど大きくなく、男性の手のこぶしよりはだいぶ小さい感じです。僕はこれを2個注文しました。
「門丁肉餅」2個。
裏にはいい色の焦げ目が。
ぱっと見には、焦げ目はいい色ですが、それ以外はどうということのない焼きまんじゅうです。しかし、食べるときにはかなりの注意が必要です。
なぜならば、上海の小籠包も真っ青というぐらい、中にはアツアツの肉汁がたっっぷりと入っているからです。このジューシーさはすばらしいです。しかし問題は、この肉餅にかぶりついたときに、どこからその肉汁がほとばしり出るかがまったくわからないという点です。けっこうすごい勢いでぴゅーっと出てくるので、テーブルの向こうへ飛ぶならいいですが、自分のほうへ飛んできたら最後、衣服が脂たっぷりの肉汁にまみれてしまいます。
皮を少しかじって穴を開け、そこから少し肉汁をすすり、それからがぶりと噛むとなんとか残った肉汁は皿の上に流れ落ち、無事食べることができるかなという感じです。肉汁も、餡として入っている肉だんごも、おいしいです。僕はこの「門丁肉餅」にすっかりやみつきになりました!
この焦げ目がたまらん。
▲皿にたまった肉汁を見ればおわかりのとおり、中にはたっぷりのスープが入ってます。