毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

青森を拠点にのんびり秋休み(その18;「きたぐに」発車)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818233136.jpg ▲ひと夜の宿となった急行「きたぐに」9号車15番下段。

 2010年10月5日、大きな窓を独り占め。

 新潟発大阪行き急行「きたぐに」がまもなく発車します。僕もこの日の一夜の宿、9号車15番下段に入って寝支度を調えなければなりません。

 乗客はそれなりに乗っていて、狭い通路でそれぞれに寝支度を調えようとしています。しかし、中段上段が埋まるほどの人数ではないように見受けられます。

 今のうちに中段の写真を撮っておきましょう。今や三段式寝台なんて日本で残されているのはこの「きたぐに」だけですが、その中段寝台は幅70cm、高さ68cm。まさにウナギの寝床状態。しかも荷物置場がないので、荷物は申し訳程度についた小さなテーブルの上を使って置くか足下に置くかしかなく、荷物が大きいときは一苦労。大柄な男性だと寝台の上ではほとんど身動きがとれないので、窓もスライド式の遮光板がついた小さなのぞき窓しかないので眺望も期待できず、寝台に上がったら横になって寝るしかありません。しかし、いったん横になってしまえば、この「閉じ込められ感」が却って安眠を誘ってくれそうな気もします。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818233132.jpg 中段、意外に安眠できるかも。

 一方、下段のほうは高さは76cmと中上段とさして変わらないものの、幅は106cmとものすごい広さ。客車のA寝台車の幅は93cmですから、電車B寝台下段はそれよりもさらに13cmも広いです。これだけ広ければ多少荷物が多くても足下に置いておけるし、なんと言っても下段の魅力は大きな窓を独占できること。高さが76cmでは特に男性はやはり頭がつかえ、着替えなどには難儀しますが、一回収まってしまえば車窓の風景を独占しての旅を楽しむことができます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818233140.jpg 大きな窓を独占できる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818233145.jpg こちらは足下のほうです。

 このタイプの寝台に僕が乗るのは、2002年頃だったでしょうか、お正月に始発の浪岡から乗った「ふるさとゴロンと」が1回と、数年前に青森から大阪まで乗った「日本海1号」のA寝台車が1回といったところでしょうか。三段式電車B寝台として乗るのはものすごい久しぶりです。「ゆうづる」か「はくつる」以来かも。

 大阪行き急行「きたぐに」の発車時間になりました。22:58、定刻の発車です。14分で最初の停車駅、新津。このあとも急行ですからこまめに停まっていきます。加茂、東三条、見附、長岡、来迎寺、柏崎。日付が変わるのは来迎寺到着前ですが、僕は新津を出たところで布団にもぐりこみます。うん、確かにこの寝台幅は広い。横になれば高さは気にならないし、熟睡できそうです(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818233151.jpg ▲新潟を出て最初の停車駅は新津。隣駅が4つもあるジャンクション駅。