毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

青森を拠点にのんびり秋休み(その3;八甲田山の紅葉)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232257.jpg八甲田山中睡蓮沼付近の紅葉。今はもっと紅葉が進んだことでしょう。

 2010年10月1日、八戸から青森へ。

 今回は、東京にいる親友が僕が帰省するのに合わせて青森へ来てくれました。八戸駅で集合し、八食センター七厘村でがっつりランチを食べたことはすでにコチラでレポートしたとおりです。

 七厘村でおなかいっぱいになったあとは八食センターで少々買い物をして、それからレンタカーで青森市へ向かいます。国道45号線から国道102号線へ入り、十和田市を突っ切ってまずは「道の駅奥入瀬」でひと休み。ここで最近人気の「大湊海軍コロッケ」を購入し、さらに102号線を進みます。

 十和田湖温泉郷を過ぎたところで十和田湖へ向かう102号線と分かれて103号線に入ると道はにわかに急峻になり、くねくねとした山道になります。そして103号線に入って間もなく、蔦温泉に到着です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232207.jpg 蔦温泉でひとっ風呂。

 蔦温泉は僕の好きな温泉のひとつで、浴槽の真下に源泉があり、ブナの底板の隙間からぼこりぼこりと湧き出てくる湯がたまらなく良いです(前回行ったときの記事はコチラ)。500円で立ち寄り湯ができるので、ここでしばらく湯に浸かります。久しぶりの温泉で、気持ちのいいことこの上なし。土曜日の午後でしたが混んではおらず、のんびり浸かることができました。

 10月になったばかりだったので紅葉はまだかなと思っていたのですが、意外に色づいていたのも感激でした。中国ではあまり紅葉は楽しめないので、日本で燃えるような紅葉が見られるとうれしいです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232229.jpg 蔦温泉前の紅葉。

 さっぱりと脂を落としたところで再び103号線を北上します。いずれは訪れてみたい谷地温泉、猿倉温泉を過ぎ、酸ヶ湯温泉にたどり着く手前にあるのが笠松峠。標高1,040mで、青森県内の国道最高地点です。このあたりに来ると紅葉はさらに進んで、すばらしい色づきです。笠松峠の手前に睡蓮沼があるので、車を降りてしばし散策です。空気はひんやりと涼しく澄んでいて、気持ちのいいことこの上なし。今回の帰国ではまさか紅葉が見られるとは思っていなかったので大感激。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232224.jpg 笠松峠付近の紅葉。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232235.jpg 睡蓮沼のほとり。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232240.jpg いい色です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232251.jpg 日本の紅葉っていいなあ。

 笠松峠を越えて下りに入ってすぐあるのが白濁した千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉。駐車場は車でいっぱいです。ここは温泉があるだけでなく、八甲田登山の拠点にもなっているので、週末を利用して大勢の人たちが来ているのでしょう。

 さらにしばらく行くと黒石へ抜ける国道394号線との分岐点があるので、ちょっとそちらに曲がってみます。曲がって少し行くとあるのが城ヶ倉大橋です。ここも紅葉の名所で、見頃になると「紅葉渋滞」が起きるほどの絶景ポイントです。笠松峠よりはだいぶ下った場所なので、僕が行ったこのときは城ヶ倉周辺の紅葉はちょっとまだかなという感じでしたが。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232213.jpg 城ヶ倉大橋。

 城ヶ倉大橋の真下は城ヶ倉渓谷になっていますが、森林が深すぎて、橋の上から見える渓流はごくわずか。ほとんど人の手が入らないこのあたりの山々は、いくつも折り重なって奥が深く、荘厳な印象さえ与えます。明治時代、来るべき日露戦争に備えた寒冷地訓練の一環として1902年に行われた雪中行軍で青森歩兵第5聯隊の199名が遭難、死亡するという惨事が起きたのはこの八甲田山中でのことです。遭難現場は城ヶ倉の周辺ではありませんが、このような場所に厳寒期の劣悪な天候下に徒歩で入り込んでいくことがいかに無謀であるかがわかるような、そんな自然の過酷さがひしひしと伝わってくるような景色です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232317.jpg 橋の上から城ヶ倉渓谷。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232308.jpg 折り重なる山々。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232321.jpg この中を徒歩で行くなんて……

 国道103号線に戻り、北上を続けます。八甲田ロープウエーの山麓駅を過ぎ、青森市内の小中学校の遠足・キャンプの定番ポイント萱野高原で「かやの茶屋の三杯茶」を飲み、雲谷スキー場の宿泊施設モヤヒルズの駐車場でちょっと休憩。この日は天気がよかったので、寄り道をしすぎたのですでに暮れ始めていましたが、青森市の中心部とその向こうの青森湾が遠望できました。冬の晴れた日に雲谷スキー場でスキーをすると、海の中へ飛び込んでいくような気持ちになれるすばらしいロケーションです。さて、ここまで来れば我が家まではあと少しです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818232219.jpg ▲モヤヒルズから遠望した青森市中心部。そろそろ暮れてきました。