飛行機三昧夏休み(その18;安全のしおり)
▲MD-81の安全のしおりとJALデザインの紙コップで出されるコーヒー。
2010年9月3日、コーヒーを飲みながら。
三沢発羽田行きのJAL1224便は快調に雲上飛行を続けています。フローラルデザインのオレンジ色とブルーのシートが並んでいるのはいかにもJASちっく。振り向くとすぐ後ろの奥はギャレーとラバトリーになっていますが、木目調のデザインはさすがに古めかしいですが、ラバトリーはかつてJAS時代に「フローラルルーム」という女性専用化粧室だったことがあるんですね。JALでも「フローラルルーム」というサービスは残っているようなので、今もそのまま「フローラルルーム」なのかもしれませんが。
奥はフローラルルーム。
目の前のシートポケットには、JALの機内誌などのほかに、出発前に必ず目を通さなければならない「安全のしおり」が入っています。安全のしおりは機種ごとに準備されているので、MD-81のシートポケットに入っているのは当然MD-81用の安全のしおりです。ということは、この安全のしおりも、MD-81の退役とともに姿を消すというわけです。そう思うと、いつもは疎かにして目を通すこともしないかもしれない安全のしおりも、なんだかいとおしく思えてきませんか?
安全のしおりも退役へ。
機内サービスの合理化が進みつつあって、機内でのドリンクサービスのほとんどを有料化する航空会社も出てきていますが、JALはまだコーヒーやソフトドリンクの無料サービスがあります。こういうサービスがあるとやっぱりうれしいです。JAL1224便でも、水平飛行に移るとすぐにドリンクサービスが始まり、4人の客室乗務員さんが二手に分かれてワゴンからドリンクをサービスしてくれます。僕はホットコーヒー。窓の外の目の前にあるエンジンや、雲の切れ目からわずかに見える地上の景色などを、コーヒーを飲みながら楽しみます。
嬉しいドリンクサービス。
地上の景色を眺めながら。
そろそろ降下開始かと思う頃、眼下を埋め尽くした雲のはるか向こうに少し顔を出している山が見えました。あれはもしや富士山?他には考えられないのできっと富士山だと思うのですが、羽田空港からだってほんの小さくしか見えない富士山が、羽田到着のまだまだかなり手前からもこうして見えるとは思っても見ませんでした。晴れた日ならどんなふうに見えるのでしょう。雲海の上にちょこんと頭を出しただけの富士山もなかなか優雅です。僕にとってはラストになるであろうMD-81の搭乗に富士山がおまけについて、とてもよい思い出になりました。
▲そろそろディセントかと思う頃、はるか前方にちょびっと富士山が見えました。