毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

北京駅を行き交う列車たち(その2)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211836.jpg ▲つづいて北京駅へ向けて入ってきたのはCRH2の「和諧号」。

 8月22日の散歩レポのつづきです。北京市内城の城壁の上から北京駅へ出入りする列車をウオッチしています。

 つづいてやってきたのは、現在の中国の高速鉄道を象徴する「和諧号」です。

 今や中国の高速鉄道の発展ぶりは、去年12月には武漢~広州間で、今年7月には上海~南京間で時速350kmによる営業運転が始まるなど、飛ぶ鳥を落とす勢い。その高速運転に投入されているのが、固定編成の電車「CRH」。「中国鉄路高速(China Railway High-speed)」の略で、技術提携した外国メーカーの違いでCRH1からCRH5までのタイプに分かれています。愛称はすべて、中国政府が目指している「調和のとれた社会」を意味する「和諧号」。固定編成のこの電車は「動車組」とも呼ばれ、その頭文字をとって列車番号はDから始まるため「D字頭」列車とも呼ばれています。

 そして今、北京駅へ向かって目の前を通り過ぎているのは、CRH2。日本のE2系1000番台をベースにした車両です。サボがなく行き先表示はLED表示なので、ここからはどこから来た列車なのかはわかりません。8両×2の16両編成での登場です。北京駅ホームの手前でうねうねと渡り線を越えて、北京駅のいちばん北側の1番線ホームへと入っていきました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211842.jpg 先頭車両は一等車。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211848.jpg 北京駅へ入っていく。 

 それと入れ違いに北京駅から出てきたのは、前回の散歩レポでご紹介した、張家口からの4416次列車です。回送で車庫へ引き上げるようです。

 北京駅は上野駅の地上ホームと同じように櫛形の行き止まりホームなので、機関車に牽かれて到着した客車列車は、その機関車に押されてホームを引き上げなければなりません。上野駅に到着した寝台特急「あけぼの」が推進運転で尾久の車両センターへ戻るのと同じです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211853.jpg 引き上げる4416次列車。

 北京駅を発車してどこかへ向かう列車は、この角楼のある城壁の前を通過すると右へ大きくカーブしながら南へと走っていきますが、右へカーブせずまっすぐに進むと操車場というか車庫というか車両センターになっております。ポイントをいくつも渡ってゆっくりと推進運転で戻っていく緑色の客車はなかなか貫禄十分。最近この緑色の客車はどんどんレアになってきているので、機会を見つけて乗るようにしなければなりません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211858.jpg 緑の客車希少価値増大中。

 推進運転のしんがりを務めているのは「東方4型」ディーゼル機関車DF4-5291号機。ボディに「京局京段」と描いてありますから、北京鉄路局北京分局所属の車両です。4416次列車の走行距離は204km、所要時間5時間21分ですから、途中で機関車の交換などはなく、始発の張家口からずっとDF4-5291号機がひっぱってきたものと思われます。操車場にひきあげたあとは、何時のどこ行きの列車になって再登場するのでしょうね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818211906.jpg ▲推進運転なので進行方向はこの写真の右のほうです。