帰省ついでの初「江差線」完乗(その21;駅名対照表)
▲往年のブルトレの愛称がずらりと並んだ行き先表示幕裏側の愛称リスト。
2009年12月25日、クリスマス。
函館から乗った2レ寝台特急「北斗星」は、青森信号場のあたりで眠りについた僕を乗せて一晩走り続け、目を覚ませば列車は快調に関東を走っています。
僕は寝台の中でいつまでもうだうだするのが好きなので、大宮あたりまで起き出さず、大宮を出たらおもむろに起きて身支度、降り支度を調えます。洗面台で歯を磨いて、顔を洗って、トイレに行って……おっ!行き先表示幕のフタに鍵がかかっていない!
だいたいトイレの壁はドア脇にある行き先表示幕の裏側になっていて、フタを開けると行き先表示幕巻き取り機の内部が覗けるようになっているのですが、ここが開けられるがゆえに行き先表示幕を巻き取ってはずして持って行ってしまうという心ないイタズラ(というか、はっきり言って盗み行為)が横行したので、いつの頃からかこのフタには鍵がかけられるようになり、開け閉めできなくなってしまいました。
しかし、車両によっては鍵がかかっていないこともあり、僕はそういうのを出くわすと、フタを開けてちらっと中を拝見するようにしています。
フタの裏側には、行き先表示幕リストのシールが貼られています。今回の「北斗星」で開けたフタの裏に貼られていたシールが、上の写真です。おや、これはかなり古いですね。左上から順に「さくら」「みずほ」「はやぶさ」「富士」「あさかぜ」「出羽」「あかつき」「彗星」「日本海」「ゆうづる」「あけぼの」「はくつる」「出雲」「明星」「つるぎ」「いなば」「紀伊」「瀬戸」「安芸」と並んでいます。いや~~懐かしい愛称がずらり勢揃いで、涙がちょちょぎれます。「出羽」とか秋田止まりの「あけぼの」とか、日豊本線経由西鹿児島行きの「富士」とか、乗ってみたかったにゃーー。
あれ?ところでこのリストには「北斗星」がないぞ。でも今走っているこの列車は「北斗星」。おかしいな。
このシールの古さから見ると、「北斗星」が含まれた新しいシールがこの上に貼り付けてあったんでしょうね。それが誰かに剥がされてしまったのでしょう。そのせいで、この車両が使われ始めたときの最初のリストを見ることができたわけです。日本全国を縦横無尽にブルトレが走っていた頃のことが目に浮かびます。でも、こういうイタズラもしてはいけません。気をつけましょうー。
▲というわけで、こちらは「北斗星」の行き先表示幕。