地震で大揺れ伊豆の旅(その4;伊豆の夜明け)
▲伊豆東海岸に朝がやってきました。
2009年12月19日、未明にぐらり。
母を連れてやってきた伊豆河津の海べりにある温泉宿。前日は折しも起きた伊東震度5弱の地震の影響で来られるかどうか心配だったし、未明にもかなり大きくぐらっとくる余震がありましたが、大きな影響はなく、朝がやってきました。冬ですから日の出は遅いわけですが、部屋の窓からは、水平線の向こうからもうすぐ日が昇ってくる気配が感じられます。
下田へ向かう山陰はまだ暗く。
温泉宿に泊まったときの楽しみの一つは朝風呂です。今回の宿はもともとこぢんまりとした宿である上に、まだ冬休み前という時期的なものと折しも起きた地震でこの日は泊まり客が少なく、朝風呂は独占状態で楽しむことができました。宿のサイズに合わせて風呂場も決して大きくはありませんが、内風呂と露天風呂があり、露天風呂からは目の前の海を眺めることができます。
朝風呂、最高。
露天風呂からは水平線。
湯船にたっぷりと浸かると身体がすっかり温まり、逆に12月の冷気が気持ちよくなってきます。露天風呂から身を乗り出すと、もうすぐ太陽が顔を出しそうな色に染まった空と水平線、そして海に島影が見えます。大きいほうの島影は大島、ちょこんとした島影は利島でしょうか。いかにも良い天気になりそうな空がひろがっています。北国の冬はいつもどんよりと曇り、雪が降ってばかりいますが、このあたりの冬は空気がからりと乾燥して、こんな快晴が続くのでしょう。
漁船の向こうに利島。
大きな島影は大島か。
朝風呂ですっかり温まって部屋に戻れば、布団はちゃんと片付けられて、お茶でも飲みながら朝食の時間を待ちます。このお宿では夕食も朝食も部屋食なので、足の悪い母にはたいへん助かります。母も久しぶりの遠出を楽しんでいるようです。昇り始めた太陽の光が海面で反射して部屋の中に差し込みます。伊豆の晴れた冬の朝です。
きらきらと日が差し込む。
水平線近くにかかっていた雲を通り越して、ようやく太陽が姿を現しました。その日の光が海面をまっすぐにこちらに向かってきます。遠くに見える小さい漁船は繋留しているのでしょうか、じっと同じ場所にとどまって動きません。すばらしい風景です。
気になるのは、未明の余震。河津ではそれぐらいしか感じませんでしたが、伊東周辺ではもっと余震が起きているようで、これから八王子へ向かうのに影響が出ると困ります。法事のために上京したのに、温泉で遊んでいて行けませんでしたでは親戚に笑われます。でも、とっても居心地がいいお宿で、伊豆急が動いてなかったらずっとここにいて温泉に浸かっていればいいよねと母も上機嫌です。
太陽が顔を出した。
▲太平洋側の冬の天気はいつもこんな感じなんでしょうね。からりと晴れて、気持ちよい。