毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

宗谷岬でタコしゃぶplease!(その60;最終回)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143929.jpg ▲浜坂から乗り続けてちょっとくたびれモードのグリーン車シート(^^)。

 2009年9月10日、いよいよ最終回。

 姫路駅に到着した「はまかぜ4号」は、3分間の停車のうちに進行方向を変え、4号車が先頭になります。ここ2号車グリーン車には他に乗客はいないので、前後左右を気にすることなくシートを回転させることができます。うれしいやら寂しいやら(^^)。

 浜坂から走ってきた「はまかぜ4号」も停車駅は残すところあと4駅となりました。明石、神戸、三ノ宮、そして終点大阪です。姫路でますます乗客の少なくなった「はまかぜ4号」、16:06に発車です。

 空は依然として快晴。さっきまでは左に見えていた海が、今度は右に見えてきます。瀬戸内海です。明石海峡大橋も見えてきました。山陽本線という複々線の大幹線を老雄気動車はエンジン音を轟かせて爆走します。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143924.jpg 明石海峡大橋を眺めながら。

 三ノ宮を過ぎると終点到着前の車内放送。僕もそろそろ降り支度をしなければなりません。最初から最後まで独占状態で楽しんできたグリーン車を降りるときがきてしまいました。室内とデッキを隔てるドアを引き開いて室内を離れれば、昔ながらの書体で「グリーン車 GREEN CAR」と書かれたガラスの向こうに、出発時からそのままのグリーン席シートが名残惜しげにずらりと並んでいるのが見えました。

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 始発の浜坂を発ってから3時間40分、「はまかぜ4号」は終点大阪駅の10番線に到着しました。帰宅ラッシュにはまだなっていませんが、大阪駅はすでの混雑している様相です。ぴかぴかのステンレス車両がひきも切らずに行き交う中に、まるでエアポケットのように、「はまかぜ4号」だけが置き去られたような、そこだけが時間が止まってしまったような、そんな感じがします。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143946.jpg 終点大阪に到着してしまった。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143938.jpg 大阪のどまんなかにキハ181

 ホームに降りて、最後に「はまかぜ4号」の顔を拝みに最後尾に行ってみます。来春から新型車両への置き換えが始まる特急「はまかぜ」、そのキハ181系の顔を見るのは、僕にとってはこれが最後でしょうか。

 僕はそのまま乗り換えて隣の新大阪駅へ移動します。新幹線でまっすぐ東京へ行かなければならないのです。
 東海道本線の電車に乗り、ドアにもたれて外を眺めていたら、なんと隣に「はまかぜ」登場。さっき大阪駅で降りたばかりの「はまかぜ4号」が回送列車として引き上げていくのが隣に並んだのです。反射的に写真を撮ったのでうまく撮れませんでしたが、降りたあとも併走してくれた「はまかぜ」がますます名残惜しくなりました。

 さて、途中長い中断をはさんで連載しつづけた「宗谷岬でタコしゃぶplease!」の旅レポはこれでおしまいです。宗谷岬なんて出てきたっけ?と思ってしまうほどあちこちに移動しまくった今回の旅、いかがでしたか。いつの間にか、今年の夏休みのことを考える時期になってきました。今年の夏休みはどこにいこうかな。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143942.jpgはまかぜ」完乗。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818143952.jpg ▲大阪から新大阪へひと駅移動する間併走してくれた回送「はまかぜ」。もう一度乗れるかな。