毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

中国国際航空のVIP機登場。

イメージ 1 ▲これから乗るのは中国国際航空CA1273便蘭州行き。これはVIP機じゃないよ。

 2010年5月10日、早朝の北京首都空港。

 というわけで、5月10日から15日まで甘粛省へ行ってきました。

 甘粛省は中国西部の細長い省で、省都は蘭州。省北西部は敦煌、酒泉、嘉峪関(万里の長城の西の端)、玉門関などシルクロードの見所満載です。省都蘭州も市の中心部を黄河がとうとうと流れ、「まだ黄色くなってない黄河」のほとりに立つことができる町です。しかし今回訪れるのは省南部と東部。今まで一度も行ったことのない地域です。

 北京からは朝07:30発の中国国際航空CA1273便です。いつものように北京空港第3ターミナルのバーガーキングで朝からワッパーを食べてから乗り込みます。機材はB737-800。CAのB737-800にはウイングレットがついているのとついていないのがありますが、この日のB737-800はウイングレットつき。レジはB-5485でした。

 北京から蘭州までの飛行距離は1,290km、飛行時間は2時間05分の予定です。1,290kmは約802マイルですから、名古屋~那覇ぐらいに相当する距離をひたすら大陸の上を飛んでいくことになります。

 北京の滑走路は平行に3本あり、西側滑走路から順にRWY36L/18R、36R/18L、01/19となっていて、飛んでいく方向でだいたい使用滑走路が決まっているようです。蘭州行きのCA1273便はこの日は36Rからの離陸です。

 朝の出発ラッシュにかかりつつあるのか、07:34にはプッシュバックしてタクシーを始めたものの、なかなか離陸の順番が回ってきません。しばらく待ったあとようやく次の番になって36Rエンドまで来たら、着陸機待ち。しばらくするとCAのジャンボがやってきて着陸しました。

 ところが、それからうんともすんとも言わなくなりました。さっき着陸したジャンボはとっくに滑走路からはずれたはずなのに、こちらは離陸する気配が全然ありません。まだ着陸機があるのかと目をこらしてみても、飛んでくる飛行機は全然ありません。滑走路にも入らないままどれほど待ったでしょうか。15分、いや20分以上でしょうか。

 ようやく機体が動いて滑走路に機体が入ったとき窓から見えたのは、通称「旧空港」と呼んでいるVIP専用ターミナルの前に駐機して車列に囲まれているCAのジャンボの姿。はっきりとは確認できませんが、さっき36Rに着陸したジャンボのようです。

 ということは、さっき着陸したジャンボは中国政府要人が外国訪問から帰ってきたVIP機で、VIP機がVIPスポットに停まり、VIPが降機してタラップ下で出迎えを受け、車列に乗って立ち去るまで、すべての航空機の離発着が禁止されたので、僕の乗った飛行機も36Rエンドでうんともすんとも動かなくなったのでしょう。

 あとで調べてみたら、なんとこのVIP機、ロシア対独戦勝65周年記念式典に出席した胡錦涛国家主席さまが帰ってこられたものだったみたいです。やれやれ、VIP機中のVIP機だったってことですか!

 しかし、VIP機乗降機中は全航空機の運用を止めるというのは、羽田や成田ではゼッタイにありえないことですよね。さすがだぜ。

イメージ 2 ▲36Rに着陸するCAのB747-400。実は超VIP機だったとは。