宗谷岬でタコしゃぶplease!(その29;小樽)
▲定番と言えばあまりに定番のワンショット、小樽運河。
2009年9月7日、久しぶりに小樽。
札幌ら~めん共和国でおいしいラーメンを食べた後は、小樽へ向かいます。
小樽を訪れるのはいったい何年ぶりでしょうか。おそらく十数年ぶりでは……前回がいつだったかよく思い出せないくらい久しぶりです。
このとき、札幌駅は信号故障か車両故障か、あるいは地震かでダイヤが乱れていて、何時の列車でいったか忘れてしまいましたが、到着した小樽駅もダイヤの乱れのせいでかなり混雑していました。4番線には14:50発の長万部行き普通列車2944Dと思われるキハ40-822が停まっていましたが、そのホームはなにやらごった返している様子。
長万部行き2944D。
さて、この日の宿に荷物を落ち着けたら、日暮れまで小樽を散策です。ほとんど初めて来たような気がすると新鮮な小樽の街並みをそぞろ歩きます。
まず運河沿いを歩き、ぶつかった橋を渡って運河の北側を今度は歩きます。運河沿いに並ぶ建物は倉庫群といい商店といい、古いけれども趣のある建物が本当にたくさん並んでいて、それらを眺めながら歩いていると実に飽きません。
外にもベンチが出され、なにやら入ってみたくなる建物の前に来ました。ああ、どうりで入ってみたくなるはずです。「小樽倉庫No.1」、大正時代に造られた石造りの倉庫を改装し、19世紀のドイツのビアパブを再現して1995年に誕生した「小樽ビール」のお店です。このあと宿の夕食が控えていなければ、僕は絶対ふらりと入ってビールを飲んでしまったことでしょう。ああ、飲みたい!
「小樽ビール」飲みたい。
「小樽倉庫No.1」となった倉庫。
再び運河を渡り、小樽のメインストリートとも言える堺町通りへと足を向けます。かなりの人出でにぎわっています。道は狭い上にバスも通るので、歩行者は歩道の上からはみ出ることができませんが、人が多いので歩道を歩くのも一苦労といったような場所もあるくらいです。
その狭い堺町通りの両側は様々なショップなどがずらりと軒を並べていますが、歴史的な建造物も少なくありません。プロバンスキャンドルの香りと光り輝く硝子を扱う「光と香り館」は1907年(明治40年)建造の旧・北海雑穀株式会社です。
光と香り館。築100年以上。
いちばん人が集まっているのが、堺町通りもだいぶ東へ行った、言わずと知れた北一硝子のあたり。北一硝子三号館は1891年(明治24年)建造の木骨石造倉庫を転用したもの。入り口前に立つと格別の古さが伝わってくるようです。ここが小樽で倉庫を再利用した施設の最初の成功例で、このあと旧倉庫の転用がどんどん進んでいったのだそうです。
北一硝子三号館。
北一硝子はいくつも建物があり、ガラス製品の売り場を見ているだけでも飽きないのに、167個の石油ランプで照らし出されたカフェ「北一ホール」や、地酒や地ビール、ワインなどの飲み比べができる「地酒処九番倉」など、足を止めたいところがいくつもあって、とてもわずかな時間ではまわりきれません。ランプに照らされたガラス製品売り場を見下ろしているだけで時間が経つのを忘れそうです。
北一硝子の隣には、北海道の有名なお菓子屋さんが二軒並んでいます。こちらも言わずと知れた「六花亭」と「北菓楼」です。「六花亭」なら帯広の本店にも行ったことがありますが、「北菓楼」というお店は初めて。なんでもバウムクーヘンと「北海道開拓おかき」が有名なのだとか。今回の目的は「北菓楼」のほうで、おみやげに「開拓おかき」を買い込みたいのですが、夕方なのでもはや完売状態。翌日に出直しとなりました。
ランプの火灯る北一硝子。
▲左・六花亭、右・北菓楼。開拓おかき、完売でした。