宗谷岬でタコしゃぶplease!(その23;БИР)
▲夕食で初めて飲んだ「サハリン・ビール」。
ちょっと更新が滞りましたが、夏休みの旅日記を再開しますね。
2009年9月6日、とうとうタコしゃぶ。
バスを降りて宗谷岬にちょっと立ち寄り、それからこの日の宿まで歩きました。この日の宿は「民宿宗谷岬」。国道238号線を宗谷岬を通り過ぎてもう少し先まで行くと左側にガソリンスタンドがあり、その向かいあたりにある、宗谷漁港の集落を望む全和室10室の民宿です。
この日の宿泊客は3組あったようですが、早く到着した我々はまずお風呂をいただいて肌寒い風にさらされた身体を温め、夕食の時間までまったりと過ごします。
夕食は自室でお膳でいただきます。お膳の上は、決して豪華絢爛というわけではありませんが、北海シマエビの刺身や鮭のタタキ、ホタテのヒモの煮付けやサザエ、ナマコやらなんやら、海の幸がずらりと並び、食欲をそそります。北海シマエビの刺身はなかなか食べられないのだとか。
夕食のお膳である。
造りは三種。
こんなごちそうを前にしてはやはりビールが飲みたくなります。聞けば「サハリン・ビール」があるとのこと。なんとさすが宗谷岬、サハリンの対面であります。サハリンのビールはマズイという評判だそうですが、出てきた瓶ビールはよく冷えており、ラベルにはキリル文字で大きく「БИР(ビール)」と書いてあります。ロシア語でビールのことは「ПИВО(ピーヴォ)」というはずなのに、なぜか「ビール」。なぜだ?……と、それはともかく、マズイということはなかったです。おいしく飲めました。
サハリンビール初体験。
さて、夕食のメインは、ようやく連載23回目にしてタイトルに掲げたモノが登場です。それは「タコしゃぶ」!この宿のすぐ目の前にある宗谷港はタコの水揚げ量が全国第2位、しかも稚内にあがるミズダコは柔らかくておいしいとの評判です。一度食べたいと思っていたタコしゃぶを稚内で食べることができてうれしいです!
ではさっそく薄くスライスされたタコを、お湯の煮立った鍋にくぐらせます。くぐらせるとすぐに丸まってスライスは小さくなるので見た目はなんとなく貧弱になりますが(笑)、これを酢味噌のタレにつけて食べますと、おいしいんです~~。あつあつのタコしゃぶに冷たいサハリンビール、日本の最北端になんとふさわしい夕食ではありませんか!というわけで、ぱくぱくぱく。
ではさっそく薄くスライスされたタコを、お湯の煮立った鍋にくぐらせます。くぐらせるとすぐに丸まってスライスは小さくなるので見た目はなんとなく貧弱になりますが(笑)、これを酢味噌のタレにつけて食べますと、おいしいんです~~。あつあつのタコしゃぶに冷たいサハリンビール、日本の最北端になんとふさわしい夕食ではありませんか!というわけで、ぱくぱくぱく。
宗谷に揚がったミズダコ。
湯にくぐらせて酢味噌です。
あー、満腹満腹。腹一杯になったので、腹ごなしも兼ねて外をちょっと散歩してみます。とっぷりと暮れた宗谷岬は半袖ではちょっと厳しいなと思えるほど肌寒く、思わず肩をすぼめて歩いてしまいます。最北端の碑はカラーライトにライトアップされていますが、その向こうの海は真っ暗でまったく見えません。振り返ればやはり立ったままの間宮林蔵さん、その向こうの丘の上では宗谷岬灯台がくるりくるりと灯光を投げかけています。最果てです。寒いです。まだ9月6日なのに、もう秋と冬の足音が聞こえてくるような気がして、僕は早々に宿へと引き返したのでした。
ライトアップ最北端の碑。
▲間宮林蔵さん、その向こうの丘の上に宗谷岬灯台。肌寒い9月初旬の最果ての地。