ひさびさ「あけぼの」乗りました(中編)
▲青森駅に到着した「あけぼの」の牽引機はEF81-137でした。
空調がいまひとつで深夜は寝苦しく、熟睡できないまま朝を迎えたようです。おはよう放送は秋田到着20分前の6時20分頃の予定ですが、向かいの寝台の男性はすでに起き出してご両親と比内訛りで会話をしているようです。僕は寝台から抜け出ることができず、秋田を過ぎても毛布の中にもぐり込んで浅い眠りを繰り返します。
やがて08:35、大館到着です。そろそろ起き出す頃合いでしょうか。ブラインドを上げると、こちらも前夜は雨だったらしく、どんよりと厚い雲がたちこめています。
大館到着。
大館からはいよいよ秋田から青森への県境越えです。矢立峠を跨ぐ山間区間は、北東北に訪れた遅い春に萌え出た新緑の緑が実に鮮やか。大館を出てすっかり乗客の少なくなった「あけぼの」の車内は静まりかえっていて、レールを刻む音だけが耳に届きます。
青森県に入って最初の停車駅は碇ヶ関、そして大鰐温泉と続きます。大鰐温泉駅からは弘南鉄道大鰐線が出ています。古い木造の跨線橋には「弘南鉄道」の看板が掲げられ、そのホームには東急払い下げのステンレス電車が見えました。
大鰐温泉駅に停車。
碇ヶ関、大鰐温泉、弘前と停車するごとにいよいよ乗客は減り、2号車には僕一人だけになってしまいました。3号車と4号車は羽後本荘からヒルネ扱いが始まるのでそちらにはヒルネ客がちらほら。2号車はヒルネ扱いをしないので羽後本荘以北まで乗り通す乗客が集められているのだと思いますが、その乗客たちもほとんど秋田や大館で降りてしまい、終点青森までの乗客はごくわずかです。
朝のけだるい車内。
主の来なかった寝台たち。
弘前を出ると、いつものとおり左側に津軽富士岩木山が見えてきます。青空も少し広がって、ようやく田植えが済んだ田んぼにその姿を映し、岩木山の裾野の緑も見えていますが、残念ながら頂上付近はまだ雲の中でした。
津軽平野の田植えも済んだ。
先頭へ行ってみましょうか。
青森駅5番線に定刻到着。
青森に到着するとすぐ、機関車の切り離し作業が行われます。うかうかしているとすぐに切り離されて海の方の引き揚げ線へと去って行ってしまうので油断できません(^_^ゝ。僕は2号車だったので、青森到着数分前に前方8号車方面へ移動して待機してました(^^)。
切り離されたEF81-137は、ひょっ!という短い汽笛を鳴らして、ゆっくりと港の方へと去っていきました。おや、EF81-137の連結面側には「あけぼの」のヘッドマークはついていませんね。いちいち付け替えるのでしょうか。長岡から長い道のり、おつかれさまでした~~ヽ(^。^)丿。
「青」プレート入ってます。
▲切り離しが済んで港方面の引き上げ線へと去っていくEF81-137。