毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

あれから2年、常磐線の415系

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200130.jpg ▲ああ、なつかしや、常磐線415系のワインレッドのボックスシート

 2005年7月24日、常磐線三河島駅の近くの自宅に帰るのに、僕は「はやて2号」が大宮にも上野にも停まらないのを知らずに、仙台から乗ってしまいました。「はやて2号」は仙台からノンストップで爆走すること1時間36分、09:51に僕には用のない東京駅に到着しました。

 とぼとぼと山手線に乗り換えて上野へ戻り、常磐線のホームへ上がります。どうせ乗るのは二駅なので、次に出る電車に飛び乗りさえすればいいのですが、この日、ふと10番線へ下りてみると、そこにいたのは10:16発のいわき行き普通列車359M。白地に青い帯をまとった常磐線色の415系です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200125.jpg 「いわき」の文字も懐かしい。

 まだ発車までは少々時間があります。車内をのぞき込みながら先頭車両まで歩いてみます。

 ボックスシートのある車両もあれば、オールロングシートの車両もありますが、いずれもワインレッドのモケットに統一されています。日曜日の午前中のまだ早い時間、しかも下り電車ということで車内はまばら。あらわに見える床や天井、手すり、薄いグリーンの化粧板など、レトロ気分全開です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200148.jpg 先頭はクハ411-315。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200159.jpg オールロングシートの車内。

 先頭車両はクハ411-315でした。先頭にはK508編成であることをしめすプレートもかかっています。車内の車番を記した壁の横の号車番号には「4」の札が入っています。K508編成は4両編成というわけですから、その後ろには7両編成が一本つながっているのでしょう。
 
 発車のベルが鳴り出しました。上野駅の発車ベルは「メロディ」ではありません。今に至るも「トゥルルルルルル」という電子音。これが本当の昔ながらの「ベル」なら文句なしなのですが、上野駅だけでも「ベル」にしてもらえないものでしょうか。

 三河島までたった二駅、6分の旅ですが、せっかくなので前から2両目のボックスシートに腰を下ろします。この列車はいわき行き。今や上野口で普通列車に「いわき」の文字を見ることはできません。その終点いわきまで、ずっと乗っていきたい気持ちです。上野からいわきまでは3時間49分。415系のいわき行き、そんな列車が姿を消したのは2007年3月14日のダイヤ改正。あれからもう2年が過ぎたのですね……。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200153.jpg どうにもレトロな造り。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818200141.jpg ▲359M、まもなく発車。終点いわきまでは3時間49分、ずっと乗っていきたい。