毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

流氷求めて「オホーツク」(その9;北浜駅)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131731.jpg ▲北浜駅を発車していく4731Dの向こうにオホーツク海

 2007年2月25日、釧網本線

 紋別市内と女満別空港を結ぶ冬の流氷観光バス「ひがし北海道エクスプレスバス」は、午後1時過ぎに網走駅前に到着しました。僕はここで下車し、鉄道に乗り換えます。

 天気はますますよくなって、日差しがまぶしすぎます。1番線で発車を待っている13:29発のキハ183系16D特急「オホーツク6号」の先頭車両もこの日差しを受けて輝いています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131715.jpg 発車を待つ「オホーツク6号」。

 僕のほうは跨線橋を渡り、2番線にたった一両でぽつんと停まっている13:25発の知床斜里行き普通列車4731Dに乗り込みます。車両は白地に黄緑の帯を巻いたJR北海道カラーのキハ40-707の単行です。青森から「スーパー白鳥」「スーパー北斗」「オホーツク」と優等列車ばかりで進んできた今回の行程で初めてのローカル線の普通列車です。やっぱりこっちのほうが落ち着くなあ(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131718.jpg 網走駅に並ぶ二列車。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131722.jpg 知床斜里行き4731D。

 しかしこれに乗るのもたった18分。オホーツク海への旅の定番コース、北浜駅で下車します。「オホーツク海にいちばん近い」がキャッチフレーズの北浜駅、もう何回訪れたでしょうか。学生時代から数えるとかなりの回数になるはず。確かに、ホームからは網走市街地から知床半島へ続く長い海岸線とそこへ波を寄せるオホーツク海が本当に間近に望むことができます。いつ何回来ても風景のよい駅です。今はホームには木で組んだ櫓のような展望台もあり、その上からの眺めがまた格別です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131727.jpg 北浜駅の櫓式展望台から。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131736.jpg 網走市街を遠望する。

 4731Dからは数人が下車しました。みなさん流氷目当てなのでしょう。キハ40-707がエンジン音を響かせて走り去ったあとには、冬のオホーツク海が打ち寄せる波の音です。 

 北浜駅の今の駅舎がいつ建てられたものなのかはわかりませんが、駅舎にかかる駅名標は昔ながらのホーローびきのもの。釧網本線の駅は、ホーローびきの駅名標を今も使っている駅が多いような気がします。JRになってからというもの、全国の駅のホームの駅名標は画一的な味気ない字体やデザインのものになってしまいましたが、かつてはどこの駅にもあったホーローびきの駅銘板とその独特な字体には、どこか訪れる人を和ませるものがあるような気がします。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131740.jpg ▲ホーローびきの駅名標。どこか温かく、訪れる者を和ませてくれる感じがしませんか?