毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

流氷求めて「オホーツク」(その8;湧網線に沿って)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131657.jpg ▲かつての湧網線沿いに走るバスの中からオホーツク海

 2007年2月25日(日)、常呂駅。

 流氷に巡り会えないまま紋別の日は暮れて、翌朝バスで網走へ向かいます。紋別で宿泊したホテルは、流氷がお目当ての観光客でいっぱいでした。翌朝もツアーバスが並んでいましたが、流氷がいなくてみんな肩透かしを食らったような気持ちになっていたことでしょう。

 さて、流氷シーズンには女満別空港紋別バスターミナルを結ぶバス「ひがし北海道エクスプレスバス」が運行されています。これに乗れば紋別から乗り換えなしでまっすぐ網走駅まで出ることができるのです。午前の便は紋別BT発10:30で女満別空港までの所要は約3時間30分、網走駅前着はだいたい午後1時頃でしょうか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131710.jpg ひがし北海道エクスプレスバス。

 ホテルの前にもバス停があるので、そこからエクスプレスバスに乗ります。網走までは、かつての国鉄湧網線をたどることになります。湧網線時代は、僕はよくサロマ湖ユースホステルに通っていたので、網走~浜佐呂間間は何度か乗ったことがありますが、確か通して乗ったことはなかったはず。未完乗の鉄道路線をこうしてバスで乗り通すことになろうとは思っても見ませんでした。

 車窓左側にはずっとオホーツク海が見え続けます。湧別を過ぎて芭露のあたりからは今度はサロマ湖が広がります。大きなサロマ湖を抜けるとまたオホーツク海が車窓に戻ってきて、12:15頃、常呂町交通ターミナルに到着です。このバスターミナルはおそらく湧網線時代に常呂駅があった場所。駅舎の面影は残っていませんが、バスに転換されても交通の要衝であり続けていることはまだ幸運と言わねばならないでしょうか。

 常呂では少し停車してトイレ・タバコタイムです。ターミナルの建物のすぐ裏手はもうオホーツク海で、快晴の青空とそれを映して青く広がるオホーツク海を楽しむことができました。しかしここにも流氷はありません。
 しばらくしてバスは常呂を出発しました。車内に乗客は少なく、日差しが差し込んで、暖房で暑いほどになった車内は昼のけだるい雰囲気が眠気を誘います。でも網走までは能取湖網走湖の間を抜けてあと40分ほどです。


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131706.jpg常呂町交通ターミナル。かつて湧網線常呂駅だった場所はバスターミナルとして生き残った。