毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

流氷求めて「オホーツク」(その6;遠軽へ)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131605.jpg ▲初めて訪れた石北本線遠軽駅

 2007年2月24日、遠軽駅で下車。

 よく考えたら、僕は今まで、石北本線を明るい時間帯に走ったことがないのでした。網走方面へは何回も行ったことがありますが、いつも決まって夜行の「大雪」で行くか釧網本線で釧路から行くかしかしたことがなかったのです。そういう意味でも、「オホーツク2号」で網走から石北本線を引き返したのは初めての貴重な体験です。

 キハ183系スラントノーズの「オホーツク2号」ですが、ヘッドマークはオホーツクの英語表記の頭2文字を図案化したもの。文字を図案化してヘッドマークにするというのも珍しいのではないでしょうか。
 さて、まだ朝6時半にもなっていないので自由席車に乗っているのは数人ほど。まだ眠気の抜けきらない中をキハ183はエンジン音を蹴立てて網走を発車します。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131549.jpg 「オホーツク2号」に乗換え。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131553.jpg 文字を図案化したHM。

 網走から15分で最初の停車駅女満別。そこからさらに11分で美幌に着きます。そろそろ夜が完全に明けきり、外はめっきりと明るくなってきました。僕は前夜は寝台車でしたが、到着時間が早いということで身支度もそこそこに列車を降りたので、「オホーツク2号」のほうで身支度を調えます。洗面所で顔を洗ってひげを剃り、歯を磨きます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131556.jpg 06:49、美幌着。

 網走と並ぶこのあたりの中心都市・北見を過ぎ、留辺蘂生田原と停まって網走から約1時間40分、「オホーツク2号」は、僕の下車駅・遠軽に到着しました。遠軽駅では2分間の停車時間のうちに進行方向が変わり、今来た方向へ戻る形で発車していきます。進行方向を変えずにまっすぐ進むとかつての名寄本線、湧別、紋別方面になるのでしょうか。


https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131617.jpg もちろん有人駅。暖かい。

 時間も8時を回り、空はすっかり晴れ上がりました。まぶしい青空に加えて、日の光を受けて輝く新雪のまぶしさが加わって目がちかちかするほどです。駅からは、遠軽町のシンボル「瞰望岩」がよく見えます。直角にそそり立つ絶壁は、そこだけ雪が積もらずに岩がむき出しになっています。岩の先端に立てば眺めがさぞやよさそうですが、時間がないのでまたの機会にお預けです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131621.jpg 駅近くにある瞰望岩。

 遠軽駅の駅舎は、駅前通りより少し高くなったところにあり、階段を上り下りしなければなりません。
逆に駅舎のほうからは、まっすぐに伸びる駅前通りを遠くまで眺めることができます。天気は快晴ですが気温はまだ低いままで、積もった雪は車や人の往来で踏み固められているにもかかわらず少しも溶けず、真っ白いままです。この白くまっすぐ伸びた駅前通りを眺めているだけで、このあたりの冬の寒さの厳しさが垣間見えるようでした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131608.jpg 瞰望岩に続く山が背景。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131612.jpg遠軽駅からまっすぐ伸びる雪の駅前通り。