毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

流氷求めて「オホーツク」(その5;道内夜行に乗って)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131526.jpg ▲札幌駅で発車を待つスラントノーズのキハ183「オホーツク81号」。

 2007年2月23、24日、道内夜行。

 函館から乗った「スーパー北斗21号」は、定刻どおり22:56に終点札幌駅の2番線に到着しました。さあここからが駆け足です。

 この頃は、一部季節臨に格下げされながらも、まだ「道内夜行」と呼ばれる夜行列車が活躍していました。定期では釧路行き「まりも」、冬の季節臨に網走行き「オホーツク81・82号」、そして夏の季節臨で「はなたび利尻」です。

 この日の札幌駅5・6番線ホームには、その道内夜行が2本、並んでいました。5番線には23:05発網走行き9019D特急「オホーツク81号」、6番線には23:10発の釧路行き4013D特急「まりも」です。どちらの列車も今はすでに姿を消してしまいました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131519.jpg こちら「まりも」です。

 僕がこれから乗るのは「オホーツク81号」。乗り換え時間が9分しかないので2番線を駆け下りて目についた売店サッポロビール・クラシックをむんずとつかんで買い、5番線に駆け上って乗車!いや、せめてちょっとだけでも写真を……いや、乗り遅れる……いや、もう一枚。なんともあわただしい乗換です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131529.jpg 寝台車のロゴマーク

 僕は、奮発してグリーン車にするか寝台車にするかかなり迷ったのですが、夜中の遠軽で進行方向が逆になったりすると煩わしいなと思ったので、思い切って寝台にしました。流氷シーズンの週末ということもあってか、寝台車はかなりの乗車率。座席車のほうは、かつてのスジなら旭川までの帰宅列車としてかかなり混んだところですが、季節臨になってからは2分前の23:03発で3033M特急「スーパーホワイトアロー33号」が設定され、帰宅客はそちらに流れるようになったのか、「オホーツク81号」のほうはだいぶ余裕があるように見受けられました。

 もう夜11時も回ったし、この寒いのに缶ビールをぐいっと飲んでさっさと寝台に横になります。爆睡です。あっという間に一夜は明けて、おはよう放送はどこだったでしょうか、美幌到着の頃だったでしょうか。あまり寝た気がしませんが、僕も降りる支度をしなければなりません。終点網走到着は06:15。道東だけに2月とは言え夜明けは早く、もううっすらと明るくなっています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131534.jpg 終点網走到着。

 ホームに降りると真冬の寒気がきりりと身を引き締めます。走行中に凍り付いた車体のガラスが溶けて、行き先表示幕が水滴に曇っています。網走から足を伸ばして旅をしたいところですが、まずは親戚宅訪問という用事を済ませなければなりません。そのためには、06:25発の12D特急「オホーツク2号」にすぐさま乗換です。跨線橋を急いで渡って1番線に停まっている「オホーツク2号」に乗り込みます。車窓から向かいのホームを眺めると、到着したばかりの「オホーツク81号」が見えます。北海道を走る特急は冬季は増結されるものが多いですが、この「オホーツク81号」もずいぶん長い編成で札幌から走ってきたようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131545.jpg 水滴に曇る行き先表示幕。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131540.jpg ▲網走駅にて、「オホーツク2号」の車窓から「オホーツク81号」の長い編成を望む。