毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

流氷求めて「オホーツク」(その3;もしもし券売機Kaeruくん)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131453.jpg ▲とっぷり暮れた奥羽本線鷹ノ巣駅

2007年2月21日、鷹ノ巣駅

 羽田発所定15:55の大館能代行きANA789便は、到着機材遅れのため少々遅れ、16:20頃に羽田空港を離陸しました。大館能代空港までのブロックタイムは1時間10分が見込まれています。

 到着は午後5時半頃。冬の夕暮れが早くも大館能代空港上空に迫っています。おそらく八幡平を越えて行くのでしょうが、ファイナルアプローチでどんどん高度を下げていく飛行機の窓から見えるのは冬枯れた山また山です。初めての大館能代空港にはごくあっさりと到着してしまいました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131431.jpg 別名「あきた北空港」。

 1日に羽田便が2本と伊丹便が1本しかない小さなターミナル前から連絡バスに乗ります。大館能代空港からは大館行きと能代行きのバスが出ていますが、鉄道駅でいちばん近いのは大館行きのバスが立ち寄る鷹ノ巣駅。空港からわずか15分です。

 そんなわけでやってきました奥羽本線鷹ノ巣駅鷹ノ巣駅では寝台特急日本海1号」から秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えたことはありますが、駅舎の外観を見るのはこれが初めてです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131436.jpg バスで鷹ノ巣駅に到着~。

 すぐに青森方面行きの列車がやってくれば都合がいいのですが、そううまくはいきません。鷹ノ巣駅ではしばらく待ち時間があります。18:08の弘前行き普通列車1665Mを見送ると、次にやってくるのは18:14の4002レ寝台特急日本海2号」。秋田まではヒル区間なので、鷹ノ巣からも秋田までの利用客が何人か乗り込んだようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131440.jpg日本海2号」がやってきた。

 それにしても、鷹ノ巣駅で初めて「もしもし券売機Kaeruくん」、正式には「リモートマルス」というそうですが、を利用したのですが、あれはヒドイですね。自動券売機みたいなのが秋田駅かどこか拠点駅につながっているのでしょう、Kaeruくんの中からオペレーターの声が聞こえます。そのオペレーターと会話をしながら乗車券や指定券を購入するのですが、まず機械に向かって話しかけるというのがなんともよろしくない。

 そしてもっともヒドイのは、無人駅ならまだガマンもできましょうが、鷹ノ巣駅には駅員がちゃんといて、乗車券の窓口も「みどりの窓口」のカウンターもあって(Kaeruくん導入で使われなくなってますが)、鷹ノ巣駅の駅員がKaeruくんに話しかけている我々利用客をただじっと後ろで見ているだけだということです。駅員がいるならその駅員に切符を販売させなさいよ!!実に気分が悪い。これも「効率化」ですか?「省力化」ですか?客に全部やらせておいて何が「サービス」だ。そういう意味では首都圏等の「自動指定券販売機」も同様に気分が悪い。しかし、都会の人間はああいうのを扱い慣れているから、これを利用することによって行列を短くすることができたり一件あたりの処理時間が短縮でできたりという効果はあるでしょう。しかしKaeruくんは違う。こんな田舎の駅で(使ったことはないけれど五所川原駅でも見かけたことがある)、機械を使い慣れないおじさんが悪戦苦闘しながら機械に話しかけ、それを駅員が黙って後ろから見ているというのは、人をバカにするにもほどがある。

 あー不愉快だ。そのうち、列車に乗りたいんだったら自分で運転してってください、運転士はホームで見てますから、という時代が来るんじゃなかろうか。

 どうにかこうにか切符を買って、18:25発の秋田行き普通列車662Mを見送り、それからようやく僕の乗る列車の改札時間になって、跨線橋を渡ってホームに出ます。日はとっぷりと暮れ、真っ暗な中にホームの明かりがぼんやりと光っています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131449.jpg 鷹ノ巣から乗車も初めて。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131444.jpg 内陸縦貫線が同居する駅。

 やってきたのは18:38発の2045M特急「かもしか5号」。これでようやく家に帰れます。車内は空いていて、流れる闇を眺めながらしばらく揺れに身をあずけます。青森までは1時間21分。そんなに遠くない。接続がうまく取れれば大館能代空港を利用するのもありかもなどと思っているうちに、終点到着です。隣に肩を並べたのは19:49に到着した大館からの普通列車663Mでしょうか。羽田から大館能代空港経由の帰省が完了しました。まあとにもかくにも、初めてのルートというのは楽しいものですね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818131458.jpg ▲午後8時、青森ベイブリッジをバックにいつもの青森駅