「日本海」でいったりきたり(その17;喜多灘駅へ)
▲早暁の松山駅で発車を待つ625D。
2006年11月26日(日)、早起き。
前夜は早々に休み、早起きです。駅前のビジネスホテルに部屋をとっていたので、起きてしまえば駅まではすぐです。まだ真っ暗で、写真も夜中に撮ったような感じですが、れっきとした朝。11月の下旬で松山ほどの西日本となると日の出はかなり遅くなります。
真っ暗であっても、松山駅はすでに活動を開始しています。乗るのは松山発06:06の伊予長浜回り宇和島行き625Dです。跨線橋を渡って3番線からの出発です。特急「宇和海」などの優等列車は伊予市の先、向井原から内子線を通ってショートカットしてしまいますが、予讃線のもともとの経路は海沿いに走って伊予長浜を経由して伊予大洲に至るルート。車窓の景色の素晴らしさは優等列車が走らなくなってもちっとも変わりません。
この日の625Dはキハ185系の2両編成。かつては特急用だった車両を普通列車用にちょちょっと手を入れた車両で、これも一つの乗りドク列車と言えましょう。伊予市方先頭はキハ185-3107、後ろはキハ185-3110でした。向かいの2番線では06:02発の1114M多度津行き普通列車1114Mが発車を待っています。7000系電車ですが、これには僕は乗ったことがありません。1番線は06:15発6M特急「しおかぜ6号・いしづち6号」岡山・高松行きです。こちらは言わずと知れた8000系。
早朝からホームはいっぱい。
闇の中を625Dはゆっくりと走り出しました。日曜日なので通勤通学の混雑はなく、乗りドク列車の特急用シートに身を沈めて(沈むほどじゃないけど)予讃線をのんびり西進します。キハ185系は伊予市から先の非電化区間に入って本領発揮ですが、伊予上灘でさっそくしばらく停車です。八幡浜からの松山行き普通列車722Dの到着を待って発車です。そろそろ空は白々と明けてきたようです。しかし天気はあまりよくなさそう……。
夜が明けたか伊予上灘駅。
伊予上灘で交換待ち。
伊予上灘を出ると、進行方向右手に瀬戸内海が広がります。ああ、やはり天気は崩れそう。今にも雨が降ってきそうです。いや、もう降ってきたかな?どんよりと厚い雲が垂れ込めた下に広がる瀬戸内海も暗い色です。
松山から1時間05分で、625Dは喜多灘駅に着きました。ここでまずは下車します。ホームは狭いものの、かつては1面2線で交換可能なホームであったことが窺えます。優等列車が走らなくなって1面1線になってしまったのでしょう。高台、というか、海岸まで迫る山の急斜面の一角を切り取って線路を敷きホームを造り駅を建てたような立地なので、ホームからは雑木林越しにすぐ海が見えます。天気がよかったらどんなによかったか…… 喜多灘駅初下車です。
7時を回っても真っ暗。