毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「日本海」でいったりきたり(その13;オロネ24-5)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123057.jpg ▲いよいよ「日本海2号」のA寝台車に入ります!

 2006年11月24日(金)、高熱でダウン。

 風邪をひいて高熱を出したまま寝台特急日本海2号」に乗るハメになってしまったワタシ。いよいよ12号車の開放式A寝台車に乗り込みます。

 デッキから車内へ入る最初の扉には、ガラス窓部分に白い文字で「A寝台」の文字。ふだんなら恐れ多くてこれより奥にはとても立ち入る気にはなりませんが、この日は堂々とこの扉を開けて中に入ります。入ってすぐ右にはクロスシートがあり、眠れないときなどに座って過ごせるミニスペースになっています。その後ろには衣料品店の試着室を思わせるような更衣室もあります。そしてその奥にはもう一つドアがあり、そこから先が寝台エリアです。

 寝台エリアは中央に赤絨毯を敷いた通路があり、通路の両側が上下二段ずつの寝台になっています。ボックスシートを引き出してベッドにしているのでレールに平行して寝る形になります。はしご設置箇所には席番を示す小さいプレートが据え付けられています。ずらりと並んだ寝台を通路から眺めるとなにやら圧倒感のようなものを感じます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123030.jpg ずらりと並んだ寝台。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123035.jpg 席番を示すプレート。

 赤絨毯をずずいっと進んでいちばん奥のドアに突き当たると、そのドアの向こうが洗面所とトイレになっています。いちばん後ろ寄りの寝台が1番と2番。番号プレートには、別に書かなくっていいでしょうに、しっかり「A」」の文字も刻んであります。この日の12号車はオロネ24-5。いったいどれぐらい走り続けているのでしょう、この車両。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123052.jpg JR東日本所属のオロネ24-5。

 さて、この日の一夜の宿に入ることにしましょう。開放式A寝台車の下段は幅93cm×長さ193cm×高さ113cmということになっているようです。広さと高さはもちろん申し分ありません。特にどこかをリニューアルしたという感じはせず、走り始めた頃からだいじにだいじに使ってきて年月が経ったという趣です。ぴしっと敷かれた真っ白いシーツ、ぴしっと端が折りたたまれて乗客を待っている毛布、枕元にそっと置かれた浴衣とハンガー、それらの整然とした様子は好感です。難点と言えば、大きな荷物を置くスペースがなく、やむを得ず足元に置くしかないということと、ボックスシートに戻すときに折れ曲がる部分があるので仰向けに横になると背中がなんかでこぼこしてしまうことぐらいでしょうか。これではA寝台の料金は高すぎるという意見もありましょうが、なんと言っても下段の場合、この大きな窓を独り占めにできるのは何にも代えがたい。大きいテーブルもあります。カーテンを開けて、眠くなるまでビールか清酒かワインを開けて、何か旨いものでもつまみながらゆっくりまったり過ごしたいものです。

 しかしながら、まことに遺憾ながら、僕は高熱にうなされています。これから先、車内の様子やおりおりの停車駅の様子などもお伝えしたいところですが、もうふとんに入ります。一晩ふとんにくるまって汗をかけば翌朝には熱も下がるでしょう。申し訳ありませんが、おやすみなさい。青森発車は16:45です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123048.jpg 金具むき出し無骨なイメージ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818123043.jpg ▲デザインは無骨ではあるものの、折り目正しくセットされたシーツや毛布類はいい感じです。