毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

「日本海」でいったりきたり(その10;「つつけ」)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122914.jpg ▲三戸駅2番線ホームで発車を待つ八戸行き3513M。三戸始発の列車があるのは国鉄時代から。

 2006年11月23日、三戸途中下車。

 実は三戸駅で降りたのは郷愁に駆られたからでもふるさとに帰りたかったからでもありません。母親に用事を頼まれていたからなんです(^_^ゝ。お歳暮の季節に、我が家では関東に住んでいる親戚に毎年「つつけ」と「田子のニンニク」を送っています。「つつけ」とは、青森・岩手の南部地方で食べられる伝統的食材で、岩手のほうでは「かつけ」と呼ばれることのほうが多いでしょうか。小麦粉やそば粉を打って薄くのばして三角形に切ったものを茹でてニンニク味噌をつけて食べます。子どもの頃によく食べましたし、今も大好きです。しかし、今実家のある青森市津軽地方に属するのでこの「つつけ」がまったくと言っていいほど手に入りません。いつもは五戸にいる妹が調達してくれるのですが、このときは僕がこちらに来るということでついでに調達を頼まれたというわけです。

 よく行く八戸の「八食センター」でも売っているのですが、三戸駅に降りてみたくて、三戸で調達することにしました。駅前にはマルキン・スーパーが昔からあるはずですが、そこがまだつぶれていなければそこで調達できるはず。そしてめでたくマルキン・スーパーはまだ存在しており、在庫も含めて店にあったすべての「つつけ」を買い占めてきました(^^)。さて、すぐに駅に戻ります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122906.jpg 三戸駅の駅舎内。懐かしい。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122932.jpg この改札を何度通ったことか。

 三戸滞在時間はわずか27分。短すぎ(^_^ゝ。でも本当に久しぶりに降りてみてよかった。この次はもっとゆっくり、南部バスに乗って町の中心部まで行ってみよう。
 自動券売機で切符を買い、小さい頃から何度となく通った改札を抜けてホームへ出ます。国鉄・JR時代から、八戸線から直接乗り入れる形などで三戸を起終点とする列車が設定されていましたが、それは青い森鉄道になってからも受け継がれていて、次に乗る14:33発の3513Mは三戸が始発の八戸行きです。始発列車は跨線橋を渡って2番線からの発車です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122910.jpg 跨線橋の上から。

 2番線の向かい側3番線は旧東北本線、現青い森鉄道線の上り線。僕がホームに下りてまもなく、この3番線を、EH500-10の牽くコンテナ貨物列車が轟音をたてながら通過していきました。今は優等列車がほとんど走らなくなったこの路線の主役は貨物列車。しかも、東北本線と言えば牽引機は客車も貨物もED75と相場が決まっていたものですが、今やED75の衰退著しく、新たな主役はすっかりEH500「桃太郎」になってしまったようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122924.jpg 轟音とともにEH500-10。

 さて、3513Mの車両は、前面に小さく「青い森鉄道」と記しただけの地味な車両青い森701系。でも、青い森鉄道線内だけを走る列車でもIGRいわて銀河鉄道の車両が使われることはよくありますから、青い森鉄道の車両に当たったのはちょっとラッキー。車内はオールロングシートだったので、きっとJR東日本から譲渡された車両でしょう。これからこれに乗って、通い慣れた道、三戸から八戸までを乗り通します。諏訪ノ平、剣吉、苫米地、北高岩、そして八戸までの所要時間は23分です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122928.jpg オールロングシートの車内。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122919.jpg ▲なんとなく地味な印象の青い森701系