毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ハミングバード・ディパーチャー

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818185320.jpg ▲こちら関西国際空港。これから乗るNH947便の向こうに連絡橋とりんくうタウンが見えました。

 今日はちょっとひとやすみです。1月31日(土)に日本から戻ってきたのですが、そのときのことを記録のために書き留めておくという意味で一本記事を書こうと思いますのでおつきあいください。

 いつもなら土曜日なら成田発の中国南方航空CZ628便瀋陽行きで戻るところですが、今回は香港からの通しチケットで同一航空会社じゃないとかなり高くつくということで、今回は香港-日本-瀋陽と通しができる唯一の航空会社ANAを利用しました。しかし春節旧正月)の連休で人の動きが多いせいか2月1日の成田発瀋陽行きの便は取れず、やむなく1月31日の関空経由のフライトになったというわけです。

 行程は、羽田07:25発ANA141便→関空08:40着/10:05発NH947便大連経由瀋陽着13:35。この日は朝から風雨が強く、泊まっていた金町を朝5時に出たときには傘をさすのもたいへんなほどで、京成金町駅に着く頃には体も荷物もびしょ濡れになってしまいました。

 なんとか羽田空港に着いてチェックイン。羽田で瀋陽までのスルーチェックインができ、荷物も瀋陽まで預かってもらえるのはかなり便利。手ぶらで羽田を発つことができます。
 羽田空港は青森へたまに飛行機で帰る時ぐらいしか使いませんが、青森便は全部JALなので、ANAの入る第2ターミナルに来ることはほとんどありません。新しくて広くて気持ちがいいですね。

 さて、我がANA141便の搭乗ゲートは69番ゲート。第2ターミナルのほぼ南の端っこで、たどり着くまでにけっこう時間がかかりました。機材はB767-300ER。そう、国際線仕様の機材です。これが国内線を飛ぶときはプレミアムクラスの設定はなく、国際線ビジネスクラスの席も普通席として使用されます。僕はそんなことは全然知らずにチェックインして3A席を割り当てられていましたが、それは前から2列目、ビジネスクラス(しかもCLUB ANA ASIA)の席でした。なんか得した気分~。このまま瀋陽まで飛んでってくれたらいいのにな~と思いましたが、関空からはしっかりエコノミーです(^_^ゝ。

 天候は以前として雨ですが離陸に支障はなさそう。ほぼ定刻にプッシュバックが始まり、この日は南から北への離陸だったので、ターミナルのほぼ南端にいる僕のフライトはC滑走路の南端まではすぐです。南からの離陸はC滑走路が使われます。RWY(ランウエイ)34Rといいます。

 タクシングが始まれば34Rエンドはすぐ、と思いきや!我がANA141便は逆方向を向いて進みだし、首都高を跨いで反対側に行き、34Lに向かいました。ちょっとちょっと!34Lは着陸専用なんじゃないの??

 はい、ここで羽田空港の地図を見てみましょう。またもYahoo!JAPANさんの地図を拝借します。
 下の地図(写真)のとおり、羽田空港には滑走路が3本あります。ターミナルビルをはさんで平行して2本、右下がりの向きでのびているのが、左側(西側)がA滑走路、右側(東側)がC滑走路です。そしてその北側にある右上がりの短い滑走路がB滑走路。ランウエイは、A滑走路とC滑走路の南から北へがそれぞれ34Lと34R、北から南へが16Rと16L、B滑走路の東エンドが22、西エンドが04となっています。B滑走路は横風用なのであまり使われることはなく、多くはA・C滑走路での運用です。そして南からの離陸は34Rのみ、北からの離陸は16R・16L両方、南からの着陸は34R・34L両方、北からの着陸は16Lのみを使用することができます。


 ですから、我がANA141便が34Lの滑走路に入ったときに「おや?」と思ったのです。しかし飛行機はそんな「おや?」にはおかまいなしに滑走を始め、ふわりと舞い上がって、低く垂れ込める厚い雨雲の中にすぐに突っ込んでいきました。

 34Lからの離陸が腑に落ちなかったので、その後ネットなどで調べてみたら、なんと34Lからの離陸は制限付きながらもできることになっているのですね!

 34Lからの離陸は、A滑走路がいちばん陸地(というか市街地)に近いので特に大田区に対する騒音の問題に配慮し、原則として禁止されていますが、その例外として、出発便の集中する午前7時台と8時台については予め指定された定期便5便以内の34Lからの離陸が許されているのだそうです。騒音を最小限に抑えるため、離陸後は左に大きく旋回しなければなりません。この朝の34Lからの離陸を「ハミングバード・ディパーチャー」と呼んでいるそうです。このことがわかって、1日5便までしか体験できない貴重な体験だったんだなー、低くて厚い雲がなければ左急旋回が楽しめたのになー、などとちょっと得した気分になりました(^^)。

 ANA141便は厚い雨雲の上を順調に飛行し、無事関空に到着しました。関空上空も雨雲が垂れ込めていますが、雨は上がったようです。いったん到着ロビーに出て国際線出発ロビーへ回り、出国手続きを済ませて再び搭乗ゲートへ向かいます。乗り換える瀋陽行きNH947便は、さっき乗ってきたANA141便の二つ隣の14番ゲート。機材は同じB767-300ERですが、レジはJA8970。各席のシートテレビはなく、ちょっと古びた感じの機材でした。ゲートに就いているNH947便の向こうに連絡橋とりんくうタウンのビルが見えます。最近、あの連絡橋を渡って大阪方面へ繰り出したことないなあ。たまには「はるか」とか「ラピート」とかに乗りたいなあなどと思っているうちに搭乗開始。再び雨雲の中へ突っ込んでいくのでした。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818185311.jpg 曇り空とNH947便。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818185326.jpg ▲尾翼が見えるのは11:10発K.L.行きマレーシア航空MH053便。向こうには連絡橋。