厳冬の中国最北端をゆく(その1;ハルビン)
2007年1月5日(金)、ハルビン。
中国最北端の駅へ行く列車が出ているのは、黒龍江省の省都・ハルビン。黒龍江省南部の都市で、19世紀後半から東清鉄道経営の中心地として当時のロシア帝国が入ったことから、今でも当時のロシア風な街並みが色濃く残っています。1985年から毎年ここで明けすぐから旧正月が終わる頃まで開かれる氷祭りはかなり有名です。まずはこの氷祭りをちょっとだけのぞいてみることにしましょう。
そしてまず足を向けたのは、完全凍結した松花江。ハルビンの市街地を南北に分けるように、黒龍江省を北東へ流れてやがてアムール川と合流する松花江が流れていて、冬はこれが完全凍結します。そこへ雪が薄く降り積もり、冬の間の松花江はまるでだだっ広い雪原のようです。
氷祭りの期間中は、凍った松花江の上もさまざまなイベント会場になります。その一つが寒中水泳。厚さ1m近くにもなった氷を長方形に切り出したらば、そこがそのままプールになります。この頃のハルビンは真っ昼間でも気温がマイナス10℃より高くなるということはありませんから、プールを取り囲む大勢の観客は重ね着に重ね着してだるまのように完全防寒です。
しかし、そこへ現れた選手たちは、もちろん海パンいっちょの裸であります。さすがに足の裏を直接氷に触れさせるのは厳しいのでサンダルは履いています。見ているだけで寒いよこれは。
氷の塊を積んで作ったスタート台に上がって、よーいスタート!号砲とともに選手は一斉に飛び込みます。水しぶきが観衆のところまで飛んできます~(+。+)アチャー。そしてなんといっても寒そうなのは水から上がるときではなかろうか。上がった瞬間凍っちゃわないのだろうか。もう一回書きますが、このときの気温はマイナス10℃以下です。いいですか、氷点下10℃ですよ。ううううう~{{(>_<"/}}さむっ!
しかし、そこへ現れた選手たちは、もちろん海パンいっちょの裸であります。さすがに足の裏を直接氷に触れさせるのは厳しいのでサンダルは履いています。見ているだけで寒いよこれは。
氷の塊を積んで作ったスタート台に上がって、よーいスタート!号砲とともに選手は一斉に飛び込みます。水しぶきが観衆のところまで飛んできます~(+。+)アチャー。そしてなんといっても寒そうなのは水から上がるときではなかろうか。上がった瞬間凍っちゃわないのだろうか。もう一回書きますが、このときの気温はマイナス10℃以下です。いいですか、氷点下10℃ですよ。ううううう~{{(>_<"/}}さむっ!
プールの周囲は全部氷。
水中のほうが暖かいかも。
松花江の上ではこのほかに、スケートリンクや馬そり、氷の滑り台などなど数々イベントが行われています。スケートリンクの近くを通りかかると、子どもがコマ回しをしていました。木でできた大きなコマを回して、それを細い木の棒でぺちぺち叩いて遊びます。青森の津軽地方ではこういう大きいコマのことを「ずぐり」といいますが、「ずぐり」も冬に固めた雪の上で回しますから、遊び方は似ています。こちらでは「ガーガ(尜尜)」、特に冬に氷の上で遊ぶのは「ビンガー(氷尜)」といい、古くは満族の子どもの遊びだったようです。
氷の上で独楽回し。
松花江の中州である太陽島の中の公園や氷祭りの会場となっている市内の公園には氷の彫像や雪像もたくさん作られていて、札幌の雪祭りのような感じになっています。ただ、この日はまだ初日ということで、まだできあがっていないものもたくさんありました。夜になると氷の彫像がライトアップされるので、日が暮れてから見に行くのがよいのだそうです。
さて、この日はハルビン氷祭りの初日ということで、市内のホールで開幕式が行われました。2007年は中国と韓国が国交を樹立して15周年ということもあり、氷祭りも韓国特集のような感じで、開幕式には韓国からかなり大型のミッションが来ていました。そしてその韓国ミッションの中でひときわ目を引いたのが、日本でも中国でも大ブレイクした韓流ドラマ「チャングムの誓い(中国語タイトル「大長吟」)」のヒロイン・チャングムを演じた女優イ・ヨンエさん。韓国からやってきた芸術団の華麗なパフォーマンスの間に、特別ゲストとしてチマチョゴリを着たチャングム、いや、イ・ヨンエさんが舞台に現れると、会場からは割れるような拍手と歓声が起きました。中国でも大人気だったんです、このドラマ。僕もホンモノのチャングムにお目にかかれるなんて思ってもいなかったのでうれしくなりました(^^)。
韓国からの芸術団の公演。
チャングム登場!(中央)
さて、開幕式が終わったあとは色とりどりのライトが点灯した氷像や雪像の会場へ行くのが定番ですが、今回の氷祭りは僕はここでおしまい。急いでハルビン駅へ向かわなければなりません。ハルビン駅では、中国最北端の駅へ行く列車が待っているはずなのです。