酷寒の中国最北端をゆく(序)
新年を迎え、一年で最も寒い季節になってきたので、「晩秋初冬すてきなニッポン」の連載と交互に、今日から久しぶりに中国ネタで、2007年1月に行ってきた中国最北端の村への旅を書いていこうと思います。
中国最北端の村は「漠河(ばくが)県」の「漠河郷(今は北極郷に改称)」です。北緯53度33分に位置し、中国とロシアとの国境になっている川・黒龍江に面した小さな村で、通称「北極村」と呼ばれています。北方領土等を除いて日本の最北端である宗谷岬の北緯は45度31分ですから、それよりもはるかに北であることがわかります。本当の北極圏ではないので完全に白夜になるわけではありませんが、夏至の頃には夜は4時間ほどになり、逆に真冬は夜が20時間ほどになってしまいます。ごくたまにですがオーロラが見られることもあるとか。
だいたいの位置がわかるように、Yahoo!Japanさんからちょっと地図を拝借します。目印マークが付いているところなんですが、わかるでしょうか。青字で「アルグン川」と書いてあるところのちょっと上なんですが。
そして、日本最北端の駅が稚内駅ならば、中国最北端の駅はどこかと言いますと、この北極村の最寄り駅にあたる「漠河県駅(旧・西林吉駅)」です。北極村へは、この駅で降りてさらに車で北へ2時間ほど走らねばなりません。直線距離では40kmほどですが、けっこう時間がかかります。