晩秋初冬すてきなニッポン(その2;寝台列車で爆睡)
2008年11月22日(土)、東京駅。
東京都心で午後の半日を過ごした僕は、夜は池袋で飲んでいたのですが、気がつけばもう午後9時をだいぶまわっています。いかんいかん、こりゃあぶないとあわてて山手線に飛び乗りました。池袋駅から東京駅までは山手線外回りで23分もかかります。けっこう遠い~。
こんな感じでなんとかやってきた東京駅、9・10番線ホームに上がります。ここに今夜の宿が停まっているはず……ああ、いましたいました、9番線では22:00発の5031M特急「サンライズ瀬戸・サンライズ出雲」が出発待機中です。車両はベージュにエンジの帯をまとった285系電車。電車寝台と言えば583系という時代はとうに過ぎ去り、今や寝台列車の最先端はこの285系であります。
東京駅9・10番ホームの9番線列車案内の「サンライズ瀬戸・出雲」の下の段には23:10発の391M快速「ムーンライトながら」が表示されています。平日だと「サンライズ瀬戸・出雲」の次に9番線に入るのは22:30発小田原行き3735M快速「湘南ライナー15号」ですが、土・休日はこれが運休のため、土・休日に限っては「サンライズ瀬戸・出雲」と「ムーンライトながら」が同時に表示されます。長距離列車が並んで顔を出すのは東京駅ではもうこのときだけではないでしょうか。
次の9番線は「MLながら」。
8番線には22:03発の小田原行き普通列車933Mが入っています。こちらは最近めっきり少なくなりつつある211系。上野口ではまだ多少残っているものの東京口ではもうすっかり姿を消してしまったと思っていましたが、まだ活躍しているのですね!
211系とツーショットで。
さて、「サンライズには今まで一度だけ、東京から坂出まで2人用の広めの寝台「サンライズ・ツイン」に乗ったことあるだけなので、今回の「シングル」は初乗車です。下りの「サンライズ」は前方1~7号車が高松行き「サンライズ瀬戸」で、後方8~14号車が出雲市行き「サンライズ出雲」です。僕が乗り込んだのは「サンライズ瀬戸」のほうの6号車2階の21号室。きちんとメイクされた清潔なベッドが、天井にいくにつれてカーブを描いた窓に沿ってしつらえてあり、決して広いとは言えませんが高さも十分で居住性はなかなか良いようです。
「シングル」に初乗車。
なかなか快適そうです。
11月22日は三連休の初日ということもあるのか、この日の「サンライズ瀬戸・出雲」は満席。「ノビノビ座席」以外は個室なので、ぱっと見回して満席で混んでいるという感じは受けませんが、需要は旺盛なようです。4、5人の家族連れで乗ってくる人も多いように見受けられましたが、1人用個室が主体なので分散せざるを得ず、そのあたりは少々不便な気がしなくもありません。
行き先表示幕は大きめ。
寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」は、定刻22時ちょうどに東京駅9番線を発車しました。この日は「いい夫婦の日」ということで結婚式が多く、この時間帯では結婚式の二次会、三次会が続き、都心はまだまだ昼間のような賑やかさです。そんな都心を285系はするりと走り抜け、横浜到着は22:23。それから郊外へと進めばさすがに窓外の明かりも乏しくなってきて、横浜から走ること約1時間、次の停車駅は熱海です。
熱海到着は23:21。ホームはひっそりとしています。すぐ隣には車内灯の消えたステンレス製の電車が停まっています。伊豆急行線の電車のようです。目をこらすと、東急のマークが見えます。東急で廃車になった8000系電車を払い下げた伊豆急8000系電車です。伊豆急のHPによれば、海側座席はクロスシート、山側座席はベンチシートになっているそうですが、暗い車内に射し込むホームの明かりだけではクロスシートの影しかわかりませんでした。この電車は、明日の始発05:03発伊東行き1621Mになるのでしょうか、それとも伊豆急線直通の最初の列車06:30発伊豆急下田行き5625Mになるのでしょうか。熱海駅のホームで束の間の休息です。
こちらは熱海を発車です。このあと沼津、富士と停車し、静岡到着前に日付が変わるはずです。「サンライズ瀬戸・出雲」の「シングル」2階席、かなり快適です。揺れも気になりません。もうすでに池袋でしこたま飲んできましたから、車内では遠慮しておきましょう。寝支度をしてペットボトルのお茶を飲んで、翌日の活動に備えてもう休むことにします。
夜半の熱海に到着。