毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その61;巻き取りたい)

 2008年7月15日、行き先表示幕。

 ところで、「はやぶさ・富士」が横浜に着いたところで洗面所へ行って洗顔・歯磨きをしていたらふと気づいたのが、洗面台の上部にある行き先表示幕の裏面。行き先表示幕がある客車や電車に乗ると、小さいときからついここのパネルを開いてみたくなります。

 小さい頃に乗った列車は開こうと思うとどの列車でも開けましたが、後年、手動で幕を巻いて行き先を変えてしまうとか、悪質なのにいたっては巻き取ってはずして持って行ってしまうということもあったとかで、パネルを開けるつまみのところが施錠されて開けられなくなってしまいました。しかし、施錠が徹底されているわけでもないらしく、今回の「はやぶさ・富士」のように開けられるようになっているものも見受けます。
 
 そんなわけで、今回も開けてみました(^^)。もちろんイタズラなんかはいたしません。(いや、そもそも開けること自体、しちゃいけないことなんだと思いますが、JRさん、ゴメンナサイ。)

 開けてみると、フタの裏側には、どんな行き先表示が記されているかのリストがシールで貼り付けてあります。「駅名対照表」というのですね。それを眺めると、もう涙が出そうなほど懐かしい列車のオンパレード!

イメージ 1 ▲「はやぶさ」スハネフ14-5の洗面台の上にあるフタを開けると、そこは行き先表示幕の裏側。

 現在の「はやぶさ」「富士」のほか、「日本海/大阪」、「あけぼの/奥羽線経由青森」、「北陸/上野」など、現役として今も使えるものは全体のうちわずかです。「さくら/佐世保」、「みずほ/熊本」、「はやぶさ/西鹿児島」、「ゆうづる/常磐線経由青森」、「いなば/米子」、「紀伊/紀伊勝浦」、「明星/熊本」、「出雲/浜田」、「北星/盛岡」、「きたぐに/新潟」、「能登/金沢」、「妙高/直江津」などなど、乗りたい乗りたいと願いながら乗れずじまいで消え去ったものから、「えっ、14系寝台車で走ってたことがあるの?」と意外に思う列車まで、なつかしい愛称と行き先がずらりと並んでいて、思わず目頭が熱くなってしまいます。「きたぐに」や「能登」に14系の時代があったとは知りませんでした。盛岡行きの「北星」なんて切なくなります。今も、この表示幕をくるくる回せば、このリストのとおりに列車名と行き先が表示されるのでしょうか。だったらぜひ見てみたい。というか、この車体そのものが消えてしまう前に、もう一度、この車体が今まで駆け抜けてきた愛称と行き先の表示幕を掲出させてあげたい、そんな思いがぐぐっと募りました。