2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その58;下関駅)
▲下関駅ホームに残る昔ながらの巻き取り式発着案内。
2008年7月14日、下関駅。
東京を目指す2レ寝台特急「はやぶさ・富士」は、とうとう関門トンネルを抜けて本州に上陸し、19:22に下関へ到着しました。下関駅のホームでは、大正末期から昭和初期にかけて活躍した山口生まれの同様詩人金子みすゞのイラストが、「朝焼小焼だ 大漁だ 大羽鰮の 大漁だ 浜は祭りの ようだけど 海のなかでは 何万の 鰮のとむらい するだろう」という「大漁」と題された詩とともに到着を迎えてくれます。ホームにある発着案内は昔ながらの巻き取り式です。
金子みすゞがお出迎え。
ここで「はやぶさ・富士」は5分停車し、この間に再び機関車を付け替えます。山陽本線と東海道本線を走り抜けて「はやぶさ・富士」を東京へ導く機関車はEF66-49。関門トンネルを担当したEF81-410が切り離されて幡生方へ引き上げていくと、それと入れ替わりにEF66-49がゆっくりと近づいてきて「はやぶさ・富士」に連結されます。
▲幡生方からゆっくりと近づいてきたEF66-49。東京まで激走の予感。
発車の準備はできました。前を見つめるEF66-49の脇のホームには「14」という数字を記した標識が見えます。かつて「さくら」や「富士」、「あかつき・彗星」など、堂々14両編成で活躍していた寝台特急のための停止位置表示でしょうか。14両編成、なんか夢のような長さです。かつて、たくさんの九州ブルトレがここ下関に次々に停車し、下りはここまでの長旅を終えた安堵を、上りはこれから始まる長い道のりへの緊張感を、それぞれに交錯させていたのでしょう。
さて、東京行き「はやぶさ・富士」、下関を発車です。先頭12号車の貫通扉のガラス窓からは、EF66-49の顔が見えます。ブルーとアイボリーの直流機ならではのカラーリングが実に頼もしく見えるではありませんか。
さて、東京行き「はやぶさ・富士」、下関を発車です。先頭12号車の貫通扉のガラス窓からは、EF66-49の顔が見えます。ブルーとアイボリーの直流機ならではのカラーリングが実に頼もしく見えるではありませんか。
先頭に立ったEF66-49。