毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その57;「はやぶさ・富士」)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122335.jpg ▲12両編成になって東京行き2レ「はやぶさ・富士」、出発準備完了!

 2008年7月14日、転線・併結。

 「はやぶさ」が門司駅のホームを去り、「富士」を牽引してきたED76-69もホームを去って、門司駅の5・6番ホームはなにやらしんとしてしまいました。5番線には「富士」の寝台車6両が置き去りになっています。
 そんなとき6番線にやってきたのは、JR九州の新型(今となってはそうでもないかな?)近郊通勤型電車811系の門司港行き普通列車。なるほど、「はやぶさ」がずっと6番線に居座っていたのではこの列車は入ってこられないってわけですね。始発は荒尾で、門司発は19:03、種別は準快速の4362M……って、え?「準快速」?そんな列車種別があったんですかい?知らなかった……。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122316.jpg 門司港行き準快速4362M。

 さて、5番線のほうに目を転じますと、おや、門司港方からなにやら近づいてくるものが。おお、これこそが、貫通扉を開けて推進運転でゆっくりと戻ってくる「はやぶさ」ではありませんか。
 そうです、「はやぶさ」は6番線に停車したあと、関門トンネル用の機関車EF81に付け替えていったん門司港方へ引き上げ、そのあと「富士」と併結するべく5番線のほうへ戻ってくるという段取りになっているのです。もちろん、「はやぶさ」のほうに乗ったままでいれば、この転線作業を車上で体験することができます。僕は以前、「あかつき」に乗ったままで鳥栖駅での「なは」との併結のための転線を体験したことがありますが、なかなかおもしろいものです。「はやぶさ」と「富士」の転線・併結は上りだけで楽しめる特典です(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122322.jpg 戻ってきた「はやぶさ」。

 作業員さんたちが慎重に「はやぶさ」を操り、「富士」との連結作業にとりかかります。鉄な人もそうでない人も、連結部のところに集まってじっと見守ります。そして「はやぶさ」と「富士」は、ほとんど衝撃を感じさせずにかちゃんと連結器をかみ合わせ、併結が完了しました。おみごと!
 これで、列車はめでたく堂々12両編成の「はやぶさ・富士」となりました。青い車体が門司駅5番線のホームいっぱいに鎮座しています。これぞブルトレって感じです(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122327.jpg 併結の瞬間であります。

 さて、我々乗客もそろそろ車内に戻る頃です。この日は月曜日ということもあってか、撮影に群がるファンは多くはなく、ホームもなんとなく閑散とした雰囲気。先頭へ行ってみると、先ほど「はやぶさ」が到着したときに付け替えられたEF81-410が唸りをあげて発車を待っています。もし年が明けて残念なことに「はやぶさ・富士」の廃止が万一決まったりすると、ホームはファンで大混雑しちゃうんだなあと思うとなんだか複雑な気分にもなりました。
 いや、気をとりなおして、「はやぶさ・富士」に乗って元気に旅を続けよう!ふと見上げると、EF81の向こうの山の上に、上ったばかりの丸くなりかけた月が懸かっています。気がつけば空は到着時から比べてもずいぶんと夕暮れの雰囲気。いよいよ夜行寝台列車の本領発揮の時間帯に入ってきたようです(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122339.jpg 月も出た(わかるかな?)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818122331.jpg ▲短くも長かったような九州薩摩の旅行も終盤。まもなく九州ともお別れです。