毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その12;ドーンデザイン)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120426.jpg ▲「笠沙恵比寿」の客室の鍵。かわいらしい。

 2008年7月10日、笠沙恵比寿。

 鹿児島空港からバスを乗り継いで約3時間、そうまでしてこの薩摩半島の西のはずれまでやってきたのは、ここ笠沙野間池にある施設「笠沙恵比寿」を訪ねるためです。

 「笠沙恵比寿」と聞いてピンとくる鉄道ファンのかたもいらっしゃることでしょう。「笠沙恵比寿」は、JR九州のあの斬新で時にはポップなデザインの車両を次々に生み出したドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治氏が建物のデザイン・設計を手がけた施設なのです。

 そのHPによれば、「笠沙の伝統、素材、技術がふんだんに盛り込まれ、「新しさの中にも懐かしさがある」そんな施設」で、「博物館、宿泊を中心に、レストラン、売店、市場に、海をステージとしたガイドツアーやカヌー、自転車などのレンタルも行って」いるとのこと。人口4000人に満たないこの町の町おこしのため、町の若者中心に力を結集し、笠沙という地域の全ての魅力を集め、そして町・漁協や株式会社杜氏の里笠沙からお金を集めて作り上げ、働く社員は町民を中心に地元で募集し、町民は冠婚葬祭時の宿として利用、施設内にある「エビス市」では地域産品を販売し、釣りやクジラ・ウォッチングには地元の漁師が船を出しているということです。

 そんなわけで、中に入るとJR九州の車両で見られる「ドーンデザイン」がふんだんであります。宿泊棟の廊下なんか、柱のつくりやら床板の感じ、ドアの塗装など、まるで「リレーつばめ」か「白いかもめ」に乗ったかのような気分にさせてくれます(^-^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120431.jpg JR九州の特急の通路に似てる!

 客室は全室海に面し、下は琉球畳の和室、上はツインベッドルームになっているロフト式。そしてベッドカバーや座布団のデザインといい色使いといい、まさにドーンデザイン、まるで「いさぶろう/しんぺい」や「なのはなDX」に乗っているような気分です!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120436.jpg 客室一階、シンプル。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120441.jpg 座布団もドーンデザイン。

琉球畳の肌触りは心地よく、余計なもののないシンプルな室内は却って落ち着かせてくれます。あー、この日も長旅でした。ごろんと横になると、窓の外に笠沙の漁港が見えます。なんてのんびりしてるんだろう……

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120447.jpg ロフト式の二階が寝室。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818120452.jpg ▲客室の窓からは笠沙漁港ののんびりした風景を楽しむことができます。