毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2008年夏、はやぶさ、薩摩三昧(その11;野間池)

イメージ 1 ▲加世田バスターミナル発野間池行きの鹿児島交通バス。こちらの車体にもヤシの木が。

 2008年7月10日、国道226号線。

 やがて、鹿児島交通バス加世田発15:40の野間池行きのバスがやってきました。薩摩半島の最西端・野間半島野間岬のある南さつま市笠沙町へ向かうバスです。国道226号線を西へと走ります。かつては知覧と同じように特攻隊が飛び立つ空港があったという吹上浜を過ぎ、加世田から40分ほど走って大浦集落を抜けると、進行方向右側にぼちぼちと海が見えてきます。東シナ海です。

 南さつま市笠沙支所を過ぎ小浦集落にさしかかってくると、道は進むほどに狭くなり、野間岳のそびえる薩摩半島西端部の崖っぷちの道へ入っていきます。このあたりからは対向車とすれ違うのもやっと、時々立ち寄る小さな集落の中はとてもすれ違えないだろうと思うような細い道を、海岸線に沿ってぐねぐねとカーブを繰り返しながら進みます。それとともに標高も高くなり、右は切り立った崖が海に落ち、左は野間岳へ続く緑濃い斜面です。加世田から野間池まで直線距離ではそれほどあるように見えないのに、バスで1時間半もかかってしまうのは、こういう地形だったからなのですね。

 天然石を使って築かれtた石垣群が残る大当の集落を抜け、横瀬の高崎鼻をぐるりと回ると、はるか眼下前方に笠沙野間池の集落がようやく望めるようになります。このあたりからは東シナ海のはるか水平線を車中から展望できます。道は下りになり、標高を下げながら最後の難所とも言うべき極めて狭く急勾配の箇所を過ぎてしばらく行くと、ワンマンバスの車内アナウンス。「次は笠沙恵比寿に停まります。」終点から二つぐらい手前のバス停になるようですが、ここで下車。朝08:25に瀋陽を発ってからのこの日の行程は、ようやくここ笠沙恵比寿で終了です。

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            ▲この日の最終行程・笠沙恵比寿バス停で下車。