毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

オリンピックだから。

イメージ 2 ▲夜11時近い瀋陽北駅に到着した4221次列車。

 昨日(8月19日)は瀋陽市から西へ約170kmの遼寧省西部の町・阜新へ行ってきました。行きは車でしたが、帰りは阜新よりもう少し西の凌源始発の大連行き4221次列車に乗って戻りました。この列車には去年の11月にも乗ったことがあり、そのときのことはコチラにアップしていますが、この時は始発近くの公営子駅から乗り、硬座車(普通座席車)は瀋陽までずっと空いていたので安心していたのに、今回はめちゃ混みで泣きました。結局座れず、デッキで立ったりしゃがんだりしながら過ごすしかなく、疲れました(T_T)。

 ところで今回、オリンピック期間中だからだと思うのですが、切符を買うのも駅へ入るのもすごく厳しくなっていたので、それをご報告します。

イメージ 3 ▲今回の切符。阜新→瀋陽北173kmを普通座席車で14元(=約210円)。

 まず、切符を買うには身分証(外国人ならパスポート)を提示しなければならず、買った切符にはこんな↓ぺらぺらの紙がホチキスでとめられました。普段ならこんなことはありません。

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 いちばん上に書いてある「去省、進京旅客」とは「(北京を離れて別の)省へ行く旅客、北京へ行く旅客」という意味で、僕は北京とは逆方向なので「進京」の部分が棒線で消されています。
 次の行は「切符購入・待合・乗車登録証」という意味です。このぺらぺらの紙によって、切符を買うことと、駅の待合室で列車を待つことと、列車に乗ることについての登録がなされたことが証明されるのです!
 その下の囲いの中には、乗車する人(つまりこの場合は僕)の氏名と身分証(パスポート)の番号が記入されます。その下の欄外には「旅客は必ずこの紙と身分証を提示して待合をし、乗車すること」という注が記されています。

 僕の乗る4221次列車の阜新発車時刻は20:03でしたので、夜7時頃に駅へ行きました。駅の入口には警察官がいっぱいいて、入ろうとする者に対して確かに切符とこの紙と身分証の提示を求めています。僕も切符と一緒にパスポートを出すと、顔写真のあるページを開いてしっかりと本人かどうか確認し、紙に書かれたパスポート番号に違いがないかもしっかりチェックしていました。それが終わると手荷物検査。小さいカバンでもとにかく荷物は全部X線にかけます。見送りの人は駅の中に入ることはできず、待合室に入れるのは実際に列車に乗る人だけです。

 オリンピック期間中における警備の一環として、中国では今、鉄道分野でもこのような厳しい措置がとられています。瀋陽などでは身分証を提示しなくても問題なく切符が買えているという話も耳にしますが、阜新のような田舎の小さい駅ほど、上からの指示・命令に忠実に従っているのかもしれません。これも一つの、オリンピックを成功させようとする涙ぐましい努力(というか、何もここまでもしなくてもよかろう的努力)なのです。

イメージ 1 ▲僕は瀋陽北駅で下車ですが、列車はまだまだ、大連まであと6時間半ほど走ります。車内は超満員。