婆豆腐レポート②(消灯)
▲消灯された硬臥車の車内。わかりにくいですが左に三段寝台が並んでおります。
2007年4月17日、K388次列車車内。
瀋陽を出発した成都行きK388次列車は京山線を西に向かって快走します。この日の停車駅は以下のとおりです。
瀋陽北 18:05発 (瀋陽北からの㎞)
瀋 陽 18:12着 18:20発 3㎞
溝帮子 20:14着 20:18発 176㎞
錦 州 21:01着 21:06発 239㎞
葫蘆島 21:39着 21:43発 290㎞
山海関 23:11着 23:19発 423㎞
秦皇島 23:33着 23:36発 439㎞
瀋 陽 18:12着 18:20発 3㎞
溝帮子 20:14着 20:18発 176㎞
錦 州 21:01着 21:06発 239㎞
葫蘆島 21:39着 21:43発 290㎞
山海関 23:11着 23:19発 423㎞
秦皇島 23:33着 23:36発 439㎞
車窓の風景は徐々に暮色に染まってきます。そろそろ晩ごはんの時間……
中国の列車は、24時間いろんな車内販売があります。いちばん多いのはもちろん各種飲み物と食品のワゴン。瓶ビール、缶ビール、白酒(中国強烈焼酎)のボトル、各種ペットボトルに真空パックのおつまみ・おかず類、タバコ、カップラーメン等々。その次にアイスクリーム売り。アイスクリームのことは中国語で「雪糕(シュエガオ)」というので、食堂車所属の白衣のおっさんがアイスクリームの入った段ボール箱を肩にかついで「シュエガオシュエガオ~~」と言いながら練り歩きます。それから時々車掌さんが「時刻表いりまへんかー」とか「雑誌いかがっすかー」とか売りに来ます。ちなみに、ビールは瓶ビールが多いし、車中でお茶を飲んだりインスタント袋麺を作ったりするのに必要なので、僕は中国旅行ではホーローのマグカップを必ず携帯します。必需品です。ただこのホーローカップ、最近はステンレス製に取って代わられてしまい、今となっては貴重品。中国でも大きな都市ではもう見つけるのは困難です。
まずはビールで乾杯。
そして食事時にやってくるのが弁当売り!食堂車で作りたての弁当がワゴンに乗ってやってきます。今日の晩ごはんはこれです。値段は10元。中国的物価にあってはかなり高いと言わざるをえませんが、まあしかたない。
車内で売られる弁当の多くはぶっかけごはんなのですが、この列車の弁当はおかずとごはんが別々の容器に入った二段式。これはなかなか立派です。おかずは玉子やキクラゲ、ピーマン、モヤシなど野菜の炒め物とホイコーローのような肉炒めで、なかなか味もよろしい。瀋陽北駅の売店で買ったビール「ハルビンビール」を飲みながら最初の車内食を食べました。おいし。
車内で売られる弁当の多くはぶっかけごはんなのですが、この列車の弁当はおかずとごはんが別々の容器に入った二段式。これはなかなか立派です。おかずは玉子やキクラゲ、ピーマン、モヤシなど野菜の炒め物とホイコーローのような肉炒めで、なかなか味もよろしい。瀋陽北駅の売店で買ったビール「ハルビンビール」を飲みながら最初の車内食を食べました。おいし。
これぞ車販のお弁当。
10元(=150円)というのはちと高い。
さて、日本の三段式B寝台に当たる「硬臥車」には消灯時間があります。座席車は減灯しませんし、コンパートメントの軟臥車は室内にそれぞれ電灯のスイッチがありますが、硬臥車は日本の寝台車と違って一つ一つの寝台にカーテンがあるわけではなく、寝姿が剥きだしだということもあるのでしょう、ある一定の時間がやってくると強制的に車内の電灯が消されます。減灯なんてものじゃありません。通路側の足下に小さなナイトランプがある以外は完全消灯です。真っ暗になります。寝台には読書灯なんてものもないので、消灯されたらもう何もすることは不可能です。つまり、この消灯は全員寝ろという合図。
で、この消灯が何時にやってくるかというのがなかなかわからない。決まりがあるのかどうかはわからないのですが、実際の体験から言えば、夜11時頃まで消えないこともあれば10時ぐらいのこともあるし、平均的には10時ちょっと過ぎくらいかなあという感じです。
で、この消灯が何時にやってくるかというのがなかなかわからない。決まりがあるのかどうかはわからないのですが、実際の体験から言えば、夜11時頃まで消えないこともあれば10時ぐらいのこともあるし、平均的には10時ちょっと過ぎくらいかなあという感じです。
ところが、この列車はなんと、錦州を出たあとにパッとなんの前触れもなく完全消灯が訪れました。まだ9時過ぎじゃんかよ~~(+_+)。あわてて暗闇の中でバッグの中から洗面道具を取りだし、洗面所へ出て歯磨き、洗顔。洗面所やトイレやデッキの灯りはもちろんついています。顔を洗って歯を磨いてさっぱりしたあと再び暗闇をそろりそろりと自分の寝台に戻り(暗いのでどこが自分の寝台なのかしばしば見失う)、あとはもう寝るしかありません。葫蘆島停車中に冒頭の写真を撮ったあと、だいたい同じ時間に出発する下り「富士・はやぶさ」ならそろそろ浜松というところで就寝とあいなりました。