毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

日本列島縦断夏の旅(その30;猪谷駅)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115919.jpg ▲猪谷駅のホームと高山方へのびる線路。この先が不通になってこの時点で早や2年。

 2006年8月26日、猪谷駅。

 こんなことでもなければ角川駅で降りるなんて経験はできなかったでしょう。高山からの普通列車1823Dは34分で終点角川に到着。ここで駅前から出る猪谷行きの代行バスに乗り換えます。代行バスの発車時刻は09:55ですが、駅前に出てみると、バスが2台停まっています。全国版時刻表には、角川~猪谷間の各駅(坂上、打保、杉原)に停車する代行バスのダイヤが載っていますが、角川と猪谷の駅舎には、旅行シーズンには角川~猪谷間をノンストップで結ぶ代行バスも走らせているとの案内がありました。ノンストップのほうは高速バスに使用しているような立派な大型バスで、各駅停車のほうはマイクロバスのような小さい車両でした。僕は乗り換え客の流れに乗ってそのままノンストップバスのほうへ乗ってしまいましたが、猪谷から先の列車にはどちらのバスも接続するわけですから、各駅停車のバスのほうに乗ればよかったとあとから後悔しました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818184843.jpg ノンストップの代行バス猪谷到着。

 各駅停車のバスならば1時間10分を見込んでいるところ、ノンストップバスはそれよりも短い所要時間で猪谷駅に到着しました。ここからは11:29発の857Dにつなぎますが、それにはまだしばらく時間があるので、無人駅ということもあり、ホームや駅舎に出たり入ったりしながら過ごします。駅舎こそ小さく無人駅ですが、猪谷駅の構内は意外に広く、駅舎の並びにはけっこう大きな建物もあります。神岡鉱山を運営していた神岡鉱業(株)関連の建物でしょうか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818184850.jpg 猪谷駅駅舎の駅名板。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115923.jpg JR東海と西日本の境界駅。

 猪谷駅のホームに立つと、不通になって久しい高山方の線路は真っ茶色に錆び付き、もはや廃線になったのではないかと錯覚を起こすほど。この時点でもう2年も列車が通っていないのですから無理もありません。ローカル色が濃いとは言っても「本線」ですから長期間の不通が原因で本当に廃線になってしまうということはないでしょうけれど、一刻も早い復旧全通が望まれます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115926.jpg ▲ホームから駅舎を眺める。神岡鉱山操業華やかなりし頃には、側線も貨車などで賑わっていたのでしょうね。