毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

さよなら「出雲」・山陽山陰の旅(その15;寝台特急「出雲」登場)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115045.jpg ▲廃止まであと一ヶ月を切った2006年2月19日の寝台特急「出雲」(出雲市駅にて)。

 2006年2月19日、出雲市駅。

 一畑電鉄電鉄出雲市駅に到着し、JR出雲市駅に移動します。時間は午後5時を回ったところ。ちょっと時間があるので食料の買い出しをします。駅構内には「出雲市文化観光案内特産品コーナー」などおみやげ品を扱うお店がけっこうたくさん入っているので、けっこうよりどりみどり。駅弁はもちろん、アゴ入り野焼きかまぼこなどおつまみ関係もいろいろ買い込み、いつもなら車内では缶ビールにワインといくところですが、地酒を並べるお店もあって地酒のワンカップがあったので、今回はめずらしく日本酒にシフト!(^^)

 さて、食料が調達できたところでホームに上がります。1番線にはブルーの車体がどでんと横たわっています。17:39発の4レ特急「出雲」東京行きであります。この時点であと一ヶ月を切った3月17日の運転を最後に廃止が決まっているブルトレであります。「出雲」には2005年1月に東京から出雲市まで下り列車に乗りましたが、どうしても別れが惜しく、こうして上り列車にも乗ることにしたというわけです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115024.jpg カニしんがりにして入線。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115037.jpg ▲「サンライズ」の付かない「出雲」の表示はこれが見納めになりました。

 この日の「出雲」を京都まで牽引してくれるのは、オレンジ色も鮮やかなDD51-1187。正面の顔といい横顔といい、いかつい中にもいとおしさがあり、青い車体を後ろに従えて、力強さが漲っています。側面に差された「後」のプレートは何を意味するのでしょう。重連のときの前後を示すプレートかな…… それはともかく、まもなくDD51-1187は京都までの384.6kmの任務に就きます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115041.jpg 先頭はDD51-1187。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115049.jpgヘッドマークも朱色なのでDD51に掲げられるとちょっと目立たなくなってしまうのが残念。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115053.jpg 横顔も力強い。

 発車が近づいてきました。日の短い季節ですが、西日本の午後5時半はまだ明るく、発車前にじっくりと編成を眺めることができます。DD51の後ろが8号車、最後尾が1号車とカニという編成です。1号車はA寝台個室、5号車は食堂車をそのままにしたフリースペース、それ以外は開放式B寝台車。出雲市から鳥取まではヒルネができますが、どの車両も乗客はぽつりぽつりという程度。僕は前から2両目の7号車に乗り込んで発車を待ちますが、車内はしーんとしています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115027.jpg このHMももう見られない……

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818115032.jpg ▲「特急」「出雲」「東京」、そしてブルーの車体。今はもうありません。