毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

小米飯(シァオミーファン)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818202706.jpgサフランライスや大分臼杵の「黄飯」に負けない堂々たるイエロー(^-^)。

 2008年4月18日、中国遼寧省凌源市烏蘭白鎮にて。

 朝陽市波羅赤鎮を訪れたその翌日の18日には、さらに西にある凌源市の烏蘭白鎮という山村を訪ねました。

 凌源市の市役所がある中心部もこぢんまりとした街ですが、そこからちょっと離れるともう周囲は山と耕地だけになり、そのところどころに集落が点在するようになります。他市とを結ぶ幹線道路をちょっとそれると舗装道路はすぐ途切れ、砂利道や、砂利さえ敷いていない土道になります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818202659.jpg 烏蘭白鎮の山村にて。

 春の耕作はまだ始まったばかりで、畑はまだ土がむき出しになっています。ところどころで馬に鋤を引かせて耕しているのを見かけます。道の脇や畦に植わった樹木の芽はまだふくらみ始めたばかりで、まだ枯れ色かようやく少し緑が見える程度。
 そんな土色の景色の中に、まるで雲か霞がかかったような色を放ちながら、短い春をここぞとばかりに咲いている花がありました。モモ、スモモ、アンズ、そしてナシの木です。これらの木の花が一斉に咲くさまを見ると、春という季節の持つ生命力のようなものを感じます。もう少しするとナツメの木も花をつけるそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818202648.jpg 山腹に花咲く木々が点在する。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818202653.jpg ▲走行中の車内から撮ったのであまりよく撮れていませんが、けぶるように花が咲いています。

 さて、この日の昼、中国の人々と囲んだ昼食のテーブルには、現地で獲れた野菜や肉で作った「農家料理」が並びましたが、最後に出てきた主食がコレ↓。お米のことを中国語で「大米」といい、トウモロコシのことを「玉米」といい、アワ(粟)のことを「小米」といいます。アワは日本では小鳥のエサぐらいでしか見かけなくなりましたが、こちらでは人間もよく食べます。しかし、食べるときはほとんどお粥にして食べ、僕も今まで何度かアワ粥は食べたことがありました。
 しかし、今回出てきたのは、アワをお米のごはんと同じように炊いた「小米飯(アワごはん)」。お米にアワを少々足して炊いたとかいうのではなく、100%アワ・オンリー。これは初めてです。それが意外にもお米と同じようにふっくらとしているし、もちもちともしています。これはお粥にするよりおいしいかも。しかもいかにも健康によさそう。おいしさと珍しさに思わずおかわりしてしまいました(^-^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818202711.jpg ▲さんざん食べ散らかした円卓の上に最後に出てきたアワごはん。