中国鉄路あっちこっち(興城)
▲1910年に奉天駅として竣工した瀋陽駅。東京駅とは兄弟関係?
2006年10月7日、瀋陽駅から。
今日から、2006年の秋に瀋陽から列車に乗って訪れた興城と山海関のレポートをします。瀋陽は中国の東北地方にあり、渤海湾を左に見る形で列車で西へ進むと約700km先が北京です。そのちょうど中間あたりに遼寧省と河北省の境界があり、その境界にだいぶ近い遼寧省西部の町が興城で、河北省へ入ってすぐにあるのが山海関。興城は葫蘆島市という市に属し、山海関は秦皇島市に属しています。
まずは瀋陽駅09:28発の山海関行きN114次列車に乗るために、瀋陽駅へ行きました。瀋陽駅は、赤レンガの東京駅と同じ辰野式デザインで設計され、東京駅より4年早く1910年に奉天駅として竣工しました。そして東京駅と同じく、今ももちろん現役です。ただ、来年の開通目指して地下鉄の建設が進んでいて、駅前でも地下鉄駅の工事が大々的に行われているので、今はこの駅舎を正面から拝むことはできません。この駅舎は、外観ばかりでなく、正面入口を入って2階の待合室に上がるエスカレーターのあるホールもおそらく当時のままと思われる内装です。
▲駅舎の入口ホールも当時のまま?
▲改札を待つ人々で大混雑。
さて、待合室は大混雑。まあいつも混雑しているわけですが、この日は国慶節(建国記念日)の連休の終盤とあって、休暇で瀋陽へ来ていた人たちなどでいつもより混雑の度合いが激しいような気がします。こんなふうに混雑していると、改札が開いてから列車までのダッシュもいつもより激しい感じです。瀋陽駅は始発なので全席指定なのですが、大量の荷物を載せるための網棚スペース獲得合戦なのか、中国の人たちはどうしてもダッシュしてしまいます。
▲4人掛けと6人掛けのボックスが並ぶ車内ももちろん大混雑。
▲瀋陽発山海関行きN114次列車。キレイなサボです。
09:28発のN114次列車は、昔ながらの緑色の客車を連ねて、終点山海関までの426kmを5時間12分かけて走る短距離列車です。僕は「硬座」という、通路をはさんで6人がけと4人がけのボックスが並ぶ普通車に乗りますが、もちろん満員ですし、停車駅ごとに大きな荷物を乗った人々が山となって乗ってきます。向かいに座った学生たちは、錦州にある大学の学生で、ふだんは寄宿舎生活をしているけれども連休で瀋陽の実家に帰っていたということでした。そういう人たちも大勢乗っているのでしょう。
さて、列車は新民、大虎山、溝帮子、錦州、葫蘆島と停車して、瀋陽から315kmの興城駅には13:15に着きました。さて、興城には何があるのでしょう~(^o^)/。
▲乗車口は、乗せろ降ろせの人だかり。
▲瀋陽駅から315kmの興城駅に到着。さてここから歩いて向かうのは……。