毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

臼杵竹宵、秋の灯はほのかに⑭(真幸駅)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113710.jpg矢岳方面へ登っていく本線とスイッチバックで入線する真幸駅のホームが一望できて気持ちよい。

 2005年11月7日、真幸駅

 昨年2007年11月4日に、2年前の大畑駅に降りたときのことを記事にして以来、すっかり更新をさぼっておりました。その続きを久しぶりに書こうと思います。

 大畑駅の構内や周辺を散策し、今度は「いさぶろう3号」に乗って、来た道を引き返し、再び矢岳峠を越えて真幸駅へ向かいます。1255D「いさぶろう3号」の大畑駅発は13:24。45分かけて真幸駅に到着します。

 お昼に一度通った真幸駅で、今度は下車します。「いさぶろう3号」を見送り駅舎の中に入ると、これまた木造の古くて味のある駅舎です。1911年開業だそうですから、かれこれ100周年を迎えます。待合室の中には頑丈な木のベンチがあり、駅舎を吹き抜ける心地よい風に吹かれながら、このベンチに寝っ転がって昼寝をしてしまいます。気持ちがよくて思わずほにゃ~っとしてしまいます(^-^)。駅舎の軒下には、地元の主婦らでつくるまちづくり団体「真幸駅友の会」が土、日、月曜と祝日に開く地元の物産を売るコーナーが店開きをしていて、野菜や漬け物などがずらりと並んでいます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113651.jpg この日二度目の真幸駅

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113655.jpg これまた古くて風情ある駅舎。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113700.jpg 本線から見下ろす真幸駅

 本線のほうへ上がっていくと、スイッチバックした先の行き止まりになった真幸駅全体が見渡せます。駅舎とホームとは逆の方向に目を向けると、吉松方に下っていく線路が見えます。どんな列車でも二度進行方向を変えずには進めない峻険ななかにものどかな雰囲気が、真幸駅の構内に漂っています。

 やがて、その吉松方から白煙を上げて「しんぺい4号」が登ってきました。真幸駅での停車時間は3分。その間、構内にはからんからんと鐘の音が鳴り響きます。ホームには、観光客にすっかりおなじみになった「幸せの鐘」があるのです。観光客は、この停車時間の間に「幸せの鐘」を鳴らしたり、物産コーナーをのぞいたりすることができます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113704.jpg 一番左の線路が吉松方面への下り。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113714.jpg ▲吉松方面から「しんぺい4号」が登ってきました。
 
 15:05、僕も乗り込んだ「しんぺい4号」は真幸駅を出発しました。この日三度目の矢岳越えです。日本三大車窓は、昼前に通ったときよりは霞みが薄らいだような気もしますが、それでもやはりぼんやりと霞んでいてそれほど遠くまでは見渡せませんでした。いったりきたりの肥薩線の旅もこれでおしまい。「しんぺい4号」で終点人吉まで乗り通します。真幸、矢岳、大畑、肥薩線屈指の秘境駅スイッチバックループ線、噂に違わず本当に素晴らしい魅力にあふれたところでした。大満足。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113718.jpg矢岳駅への本線を登り始めると、真幸駅のホームでおばさんたちが大きく手を振ってくれます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818113721.jpg日本三大車窓はお昼に通ったときより少しは霞が晴れたかな?