2007・年納め全国どさまわり行(その34;「地下鉄に乗って」)
【2009年12月10日の追記】
2007年暮れのどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。
さすが12月でしたね、このときは。寝台特急「日本海」で一夜を明かし、翌朝目が覚めてみたら雪景色ですもんねー。これが夜行列車の魅力の一つでもあります。そして初めて乗車した「日本海」のA個室寝台シングルデラックス、よい乗り心地でした。車内販売が福井まで乗務しているのもありがたく、個室寝台を満喫することができました。また乗ってみたいけれど、「日本海」にはもう連結されていません。あとは「あけぼの」か「北陸」か、はたまた「サンライズ」か(もちろん「北斗星」や「カシオペア」などもありますが、実務的な列車という意味で)。
今年は青森はまだ雪は積もっていないそうです。来週帰国し帰省するのですが、雪景色は見ることができるでしょうか。
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2007年12月4日(火)、終点青森。
こちらは1号車A個室寝台の一室で、一人寂しく宴です。シャワーを浴びてさっぱりしたあとの缶ビールは格別に美味く、新大阪駅で買い込んだお弁当やらなんやらもみんなとてもおいしいです。さらにうれしいことには、「日本海1号」には大阪から福井まで車内販売が乗車していますので、缶ビールの追加購入も可能ですし、富山名物「ますのすし」などお弁当類も手に入ります。
近江塩津で運転停車。後続の4041M特急「雷鳥41号」に道を譲ります。福井を出たあと、加賀温泉では5分停車で4043M特急「サンダーバード43号」に抜かれます。加賀温泉ではドアが開くので、ホームに出て冷たい空気を吸い込みます。雨は概ね上がったか。「日本海」のヘッドマークが雨のしずくに濡れています。隣のホームを「サンダーバード43号」が勢いよく駆け抜けていきました。
加賀温泉で追い抜かれ停車。
▲雨のしずく未だ乾かぬヘッドマーク。
ところでA寝台個室にはビデオ放映用のテレビがあるのですが、この日放映していたのは浅田次郎原作の小説を映画化した「地下鉄(メトロ)に乗って」。別に見るつもりもなく、なんの予備知識もなかったのですが、これがなかなかよい映画でして(岡本綾がよかったからかも(^_^ゞ)、ワインを飲みながらなんと二回続けて見てしまいました。そしたらもう列車は富山あたり。もう深夜帯です。そろそろぬくぬくとふとんにくるまって就寝タイム。
………………
翌朝、目が覚めると、外は雪景色でした。
このダイナミックな景色の変わりようはさすが日本海縦貫線。ようやくふるさと青森に近づいてきたようです。使用後は記念にもらえる個室のカードキーを窓に立てかけてみますが、窓には雪がこびりついてすっかり氷と化しています。
雪景色の中、あと20分で青森。
記念の「日本海」カードキー。
08:32、「日本海1号」は定刻に終点青森に到着しました。いちばん海寄りの1番線到着です。車体の足回りはすっかり凍り付いています。少し前まで、この「日本海1号」は函館行きでした。その頃もやはり青森駅は1番線の到着で、ここで函館まで行く4両と青森に残る車両とを切り離し、函館へ向けて先頭になる側にはED79の連結作業が行われたものでした。しかしそれも今は昔。少ない乗客を全部降ろしてしまうと、ホームはあっという間にひっそりしてしまいます。大阪から長駆牽引を担ってきたEF81-101も到着してすぐ切り離され、海手へ引き上げていきます。逆側にはDE10が据えられて、車両センターへ引き上げるのを待つだけです。
さて、僕はと言えば、ふるさと青森へようやく来たはいいけれど、まだ道のり遠し。特急「白鳥」に乗り換えて、北海道をめざします。
雪の青森駅に定刻到着。
外側はすっかり凍ってしまった。
▲仕事を終えて引き上げていくF81-101。逆側にもしっかりヘッドマークが付いていました。