2007・年納め全国どさまわり行(その33;日本海1号)
【2009年12月8日の追記】
2007年暮れのどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。
今日リバイバルする記事は、僕の最初で最後の寝台特急「日本海」のシングルデラックス乗車体験です。まだ「日本海」が2往復だった頃、1往復減の情報に、取れていた「トワイライトエクスプレス」の寝台券を捨てて「日本海」に変更したこのときが、「日本海」シングルデラックスのただ一回の体験になりました。すごく快適でゴキゲンでしたが、もう乗れないんですよね、この列車(スジは今も残っているのに)……。
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2007年12月3日(月)、大阪駅。
「しおかぜ20号」で岡山へ直行した僕は、岡山発16:17の「のぞみ96号」で新大阪へ移動し、そこから大阪駅10番ホームへやってきました。
この記事が入っている書庫は「青森へ帰ろう」ですが、連載32回目にしてようやく青森へ向かうことになりました(笑)。これから乗る列車は大阪17:47発の青森行き4001レ寝台特急「日本海1号」であります。
実は、次の用務地は札幌なので、もともとこの日の「トワイライトエクスプレス」のシングルツインを確保していました。これなら乗り換えもいらないし、何よりまだ一度も乗ったことのない「トワイライトエクスプレス」にようやく初めて乗れる!しかもロイヤルとかA寝台の個室ではないまでも、運良くシングルツインがとれたことだし、わくわくーなどと思っていたのです。
しかし。
シングルツインが手に入ったあとに飛び込んできたニュースが、「日本海」一往復削減。このニュースに、僕は悩みました。この時点で1/4号と2/3号とどちらが廃止になるのかはわからなかったのですが、悩みに悩んだ末、やっぱり「日本海」に乗っておこうと、「トワイライトエクスプレス」の寝台券を乗車変更してしまったのです!そして、どうせ乗るならと手に入れたのは「日本海1号」のA寝台個室の寝台券。個室でゆっくりととことん飲んでやろうじゃないの。
その後知ったことには、廃止になるのは2/3号ですが、車両が生き残るのはJR東日本持ちの2/3号のほうのようですね。つまり実質的に消滅するのはA寝台個室が付いているJR西日本持ちの1/4号の編成のほうなのです。とすれば、この時乗った「日本海1号」はまさに乗り納め。よかった、「トワイライトエクスプレス」を振ってまで乗っておいて、よかった。(※注:今は最新の時刻表がないので、cyberstationの空席案内だけを見てそう思っているだけです。もしかして「日本海」として生き残るのはJR東日本持ちの車両じゃなくて「銀河」編成だったりして。だとしたらかなりおもしろい。)
弁当、つまみ、缶ビール、フルボトルのワインなどなどを買い込んでいざ大阪駅10番線。まずは思いもかけず17:24に浜坂からの4D特急「はまかぜ4号」が到着します。いつか乗ってみたい特急「はまかぜ」。乗客を降ろすとさっさと新大阪方へ引き上げていきました。
引き上げる「はまかぜ4号」。
そして隣の9番ホームから17:41発魚津行き4039M特急「サンダーバード39号」が発車していくのとほぼ同じタイミングで、入ってきました、「日本海1号」!先頭はローズピンクが凛々しいEF81-101。「敦」という所属プレートが差し込まれています。「日本海1号」は機関車の付け替えはないので、このEF81-101が終点青森まで牽いていってくれるはず。機関車のうしろは8号車。この日は短い編成のようです。
いよいよ入線、「日本海1号」。
「敦」のプレートのEF81-101。
黒地に白字は見納めか。
さて、僕はいよいよA寝台個室初体験。1号車に乗り込みます。
おお~ これはかなり余裕の空間! 洗面台もテーブルもビデオ放映用テレビもついてます。ベッドの幅も十分だし、掛け布団も柔らかそうだし、この空間で明朝8時半頃まで過ごせるなんて、申し分なしです!新大阪を出ると車掌さんが検札にやってきて、個室の鍵と、A寝台個室の住人は無料で利用できるシャワーカードをくれます。シャワーカードには「日本海」と文字の入った図柄が描かれていて、使用後はよい記念になります。
A寝台個室、初体験。
1号車A寝台車の廊下。
ここで過ごす至福の一夜。
さっぱりしてから飲み会にしようと、京都を出るなりさっさとシャワーを浴びてしまいます。車内のシャワーを利用するのは学生時代に「北陸」で一度経験したっきり。お湯は6分しか出ませんが、男性の場合、体を洗って髪も洗っても十分足ります。とにかく本当にさっっっぱりします。個室に戻って、湖西線の流れゆく街の明かりを眺めながら、まずは缶ビールをぷしゅっ!