毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

2007・年納め全国どさまわり行(その30;キハ32only)

【2009年12月1日の追記】

 今日から12月、今年もあと残り一年となりました。

 2007年暮れのどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。

 八幡浜では何度も下車したことがありますが、そのときはいつも必ずフェリー埠頭へ行き、フェリーに乗って臼杵へ向かっていました。ですから、八幡浜で降りたのに臼杵へ向かわないのはこのときが初めて。このときの八幡浜駅での下車は、単なる普通列車への乗り換えのためでした。内子線経由ではなく旧来の予讃線からの車窓が、僕は大好きなのです。そちらへ行くには伊予大洲駅で乗り換えてもいいのですが、ちょうど八幡浜が始発の列車があったので八幡浜でいったん降りたというわけです。

 それにしても、下灘駅へは何度も行っていますが、下灘駅から夕日を見るというのはまだやったことがありません。僕の今後の旅の課題の一つです(^^)。

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https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140348.jpg予讃線の瀬戸内海べりを行く。喜多灘-串-下灘と絶景が続きます。

 2007年12月2日、松山へ。

 一日に二本だけ走る宇和島から岡山への直通列車「しおかぜ」に宇和島から乗り、たった31分でやってきたのは八幡浜。ここまで来ればもう僕の定番ルート、勝手知ったるなんとかです。松山から八幡浜、そしてフェリーで大分臼杵というのが僕の大好きな旅のルートだからです(^-^)。

 八幡浜には13:18に到着。いつもならすぐに改札を抜けて駅前からフェリー埠頭へ向かうところですが、この日は改札の外へは出ずに、乗換列車を待ちます。八幡浜駅のコンコースには、さすが海の町だけあって、大漁旗が何枚も飾られていて派手やかです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140325.jpg 大漁旗が華やかな八幡浜駅。
 
 八幡浜駅1番線で、のどかな駅のたたずまいを眺めながら待っていると、やがて次に乗る列車が入線してきました。またもキハ32の単行です。13:41発の伊予長浜経由伊予市行き普通列車4734Dです。内子線経由ならずっと早く松山へ抜けられますが、ここまで来たらやはり本来の予讃線経由で瀬戸内を眺めながらのんびり行きたくなります。そしてなんと言っても青春18きっぷのポスターに3回も登場した内灘駅を通りたくなります。今回は残念ながら内灘で降りることはできませんが、たっぷり車窓の景色を楽しんでいきたいと思います。

 13:26、2番線に下り列車が入ってきました。松山発宇和島行き普通列車729Dです。こちらはキハ185の3000番台。けっこう乗り得な普通列車です。僕もこちらに乗りたい。しかしなかなかこの車両には当たらない。いつもいつもキハ32のオールロングシート………(T_T)。

 13:31に729Dが走り去ってしまうと、ようやく我らがキハ32、4734Dが入線してきました。これから伊予市まではキハ32-9に揺られて行きます。「日本国有鉄道」の銘板も健全です。乗客もそこそこあって、八幡浜を発車します。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140314.jpg 宇和島行き729Dはキハ185

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140330.jpg 伊予市行き、またもキハ32。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140339.jpg オールロングシートagain。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140335.jpg ▲「日本国有鉄道」のプレートも健在のキハ32。平成も20年を数えるようになって昭和62年とはもうふた昔以上前?

 伊予大洲から五郎へともともとの予讃線方面へ入り、伊予長浜の手前でほぼ直角に右へカーブすると、いよいよ左手に瀬戸内海が見えてきます。
 ああ、いつ見てもこの景色にはなごみます。やわらかい日差しを受けてきらめく穏やかな瀬戸内の海。それを眺めながらがたんごとんとのんびり走る列車。喜多灘、串、下灘と小さな駅にこまめに停車しながら、瀬戸内の風景が続きます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140343.jpg 懐かしい感じの駅名標

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140352.jpg ▲瀬戸内海沿いに下灘へ。夕陽がすばらしい区間だそうですが、その時間帯に通ってみたい。

 と、ここでちょっとしたハプニング。
 列車はなつかしの下灘駅に到着しましたが、ワンマン運転の列車の運転士さんがホームと反対側のドアを開けてしまったのです。ホームには列車を待っていた人が一人いてドアが開くのを待っていますが、運転士さんは気がつきません。乗客もシートが三分の二ほど埋まるぐらいには乗っていましたが、やっぱり誰も気がつきません。僕は列車の後部ドア付近にいて、反対側のドアが開いたので海の写真がはっきり撮れていいなあなどとのんきなことを一瞬考えましたが、しかし運転手さんが依然として気づかずに前方信号確認、ドア締め、出発進行~の動作に入りかかったのを見てこりゃいかんと思い、最前部の運転席まで駆け寄り、「反対側が開いていますよ!」と声をかけました。若い運転手さんは「あっ、すみません」とあわててホーム側のドアを開き、乗客を一人迎え入れました。
 列車はその後何事もなかったかのように下灘駅を出発しました。のどかと言えばのどかですが、昨今はこういうのを見る国民の目はますます厳しくなってきていますから、しっかりしてくださいよ、JR四国さん!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140356.jpg 下灘で開いた反対のドアから。

 瀬戸内海の景色を堪能したあとは、15:21に終点伊予市に到着。10分の待ち合わせで、八幡浜から内子線廻りの松山行き普通列車4648Dに乗り換えます。またまたまたキハ32。この日は三本連続でキハ32であります。まあいいでしょう。伊予市から終点松山までは18分。夜明け前の岡山から続いてきた四国半周の旅路もようやく終点です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140401.jpg 伊予市で再度乗り換え。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818140319.jpg伊予市から東は電化されていますが気動車ももちろん健在。この日3回めのキハ32はキハ32-3。