2007・年納め全国どさまわり行(その24;EF66に牽かれて)
【2009年11月9日の追記】
2007年暮れのどさまわり旅日記を、書庫移設に伴いリバイバル掲載しています。
岡山駅のホームには今も「富士」や「なは」「あかつき」の乗車口案内が残っているのでしょうか。いや、きっと消されてしまったでしょうね。
九州ブルトレでは「富士」と「はやぶさ」が門司駅で、「なは」と「あかつき」が鳥栖駅で転線による併結作業というのをやっていましたが、「富士・はやぶさ」のときはホームに降りて観察をしてしまったので、転線する側の車内にとどまって実際に転線してみたのはこのときの「あかつき」が初めてでした。時間はかかるけれど、客車ならではの作業に旅心が高まったものです。
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▲真新しい岡山駅のホームに真新しい「なは」「富士」の乗車口案内。
2007年12月2日(日)、岡山到着。
長崎を発車した寝台特急「あかつき」は、諫早、肥前鹿島、肥前山口、佐賀と停車しながら鳥栖に至ります。鳥栖の到着は21:48。ホーム越しに21:32に到着している熊本からの32レ寝台特急「なは」が見えます。「あかつき」はこれから「なは」との連結作業を行います。
先に降りて「なは」のホームへ行って連結作業を間近に観察しようかとも思いましたが、なかなか体験できない「転線」というものを車中で体験しようと思い「あかつき」の車内にとどまることにしました。
鳥栖に到着していったんドアを開けて客扱いをした「あかつき」は再びドアを閉め、博多方向へゆっくりと動き始めます。いくつかポイントを乗り越えて停止すると今度はバックで「なは」のいるホームへ動きます。先に到着して牽引機がすでにはずされている「なは」の前方にゆっくりと接近し、連結です。これでカニも含めて11両編成の京都行き「なは・あかつき」のできあがりです。
鳥栖に到着していったんドアを開けて客扱いをした「あかつき」は再びドアを閉め、博多方向へゆっくりと動き始めます。いくつかポイントを乗り越えて停止すると今度はバックで「なは」のいるホームへ動きます。先に到着して牽引機がすでにはずされている「なは」の前方にゆっくりと接近し、連結です。これでカニも含めて11両編成の京都行き「なは・あかつき」のできあがりです。
鳥栖駅にて、併結完了!
「なは」、完乗できず終い。
鳥栖の発車は22:07。転線による連結作業があるとはいえ、「なは」のほうの鳥栖停車時間はなんと35分。特急とは思えない長さです。「あかつき」だって19分の停車です。夜行列車ということでそれほど先を急ぐ乗客がいるわけではないのでしょうけれど、この間に「みどり」「リレーつばめ」「かもめ」に追い抜かれるのはいくらなんでもちょっとという気がしないでもないです。
鳥栖を出ると博多、黒崎、小倉、門司と進みます。この日の「レガートシート」の乗客の多くは鉄道ファンとおぼしき人々で短距離利用が多く、長崎から乗って諫早で降りた人もいますし、肥前山口、鳥栖、博多、小倉、門司でそれぞれ何人か降りて行きました。停車駅ごとに検札に来る車掌さんが、門司より先まで行く乗客には「11時半頃消灯して暗くなりますから気をつけてください」と案内をしていましたが、その案内をしなければならない乗客はほんの数人でした。
門司と下関では機関車の付け替えがあります。門司では僕も付け替えの様子を眺めましたが、その頃には「レガートシート」の車内は消灯されてほとんど真っ暗になってしまい、僕も明朝早いのでリクライニングを最大に倒して眠りにつくことにします。これだけシートが後ろに倒れ、これだけ暗くなるのであれば、そしてシートは3列独立式だし、十分快適に眠ることができます。僕には少々暖房が効きすぎた感じがしましたが、普通車指定券だけで乗れる「レガートシート」はおとくです。もっともっと活躍してほしいのですが……。
夜通し走った「なは・あかつき」は明けて12月2日の早暁05:01に岡山駅の8番線に到着しました。外はもちろんまだ夜明け前で真っ暗です。岡山駅で降りた人は他にはいないようです。牽引機はEF66-51にかわっていて、2分の停車ののち、残り3時間弱の道のりへ発車していきました。
岡山駅は最近改修工事が行われたのですね。ホームなんかが真新しくてびっくりしました。
早暁の岡山駅に到着。
牽引はEF66になってました。
ふと足下を見ると、今しがた「なは・あかつき」が走り去っていった8番線のホームには、乗車口を示す真新しいマーキングが描かれていました。「なは」と「富士」、こんなに大きくはっきりと、描かれたばかりのマーキング。これが遠からず役に立たないものになってしまうなんて思いたくないのだけれど、それは事実として着実に近づいてきているのです……。
さて、依然として夜は明けず、ホームに立っていると風が実に寒いです。早く乗換えの列車が入線しないかな~。